バリアートショールーム オーナーブログ
2013.10.30

バリのお祭りガルンガン

こんにちは、坂本澄子です。

この時期、バリの人たちは大忙し。画家さんにお願いしている作品も「11月に入ったら着手するね。ごめんね」という感じです。それもそのはず、210日に一度巡ってくるバリで最も大きなお祭り「ガルンガン」の季節だからです。「ガルンガン」は世の中の善が悪に勝利したことを記念する祝日。この日、各家庭の家寺や村の寺院に神々や自然霊、祖先の霊が降り立ち、バリの人々は様々な供物でもてなし、祈りを捧げます。10日後の「クンニガン」に再び天上界に戻るまで、様々な儀礼が毎日のように続きます。もちろんその準備も大変なもの。

皆さんもバロンやペンジョールは色々なところで目にされると思いますが、この様子はバリ絵画の題材としてもよく取り上げられています。

各家の門口に立てられた竹飾りペンジョール

「ペンジョール」は大きな竹をしならせるように作った竹飾り。各家庭の玄関の右側に立てられます。祖先の霊はこのペンジョールを目印に自分の家に降り立ちます。祖先の霊をお迎えするのは、日本のお盆と同じですね。ペンジョールの独特のしなりは聖山アグン山を表すと言われ、よく見ると先端には、ヤシの葉(シュロの葉が使われることも)を神様の形に切り抜いたラマックと呼ばれる切り紙細工のような人形が取り付けられています。ガルンガンが終わっても35日間はそのままなので、皆さんも写真のような光景をご覧になったことがあるのでは?

ブログ78_バロンの行列「バロン」は善を象徴する聖獣で、日本の獅子舞のように中に人が入って、写真(ソキ「バロンの行列」)のように村中を練り歩きます。子供たちがやっている子供バロンに遭遇することも。ちなみに、バロンに対して悪の象徴は「ランダ」と呼ばれる未亡人の魔女。時に子供を食いちぎるとんでもない魔物です。厄介なのは、死んだと思ってもすぐにまた生き返るゾンビのような性質。つまり、バロンとランダとの戦いは永遠に繰り返されるというわけです。なんだか、良心とちょっと悪い心の間で葛藤が繰り返されるのに似ていますね。「あ、またやっちゃった。成長してない」と自己嫌悪に陥るのもこんな時(^^;;

2つの川が合流するチャンプアンところで、バリ島には古くから精霊信仰があり、ウブドの市街地にはいくつかの場所に「精霊の通り道」があります。わずか1〜2m程度の細い道なのですが、村の共同体や地方自治体がお金を出して作っているそうです。また、大きな木やチャンプアン(2つの川が合流する場所)には精霊が宿ると言われており、尊いものを表す黄色い幕が張られています。先祖の霊や自然に宿る霊を大切にしていることが随所に感じられますね。

こんなバリの風習と人々の生活を描いた作品を本場インドネシア料理を楽しみながら鑑賞いただけるミニ絵画展を企画しました。

 バリ絵画展『五感を満たす食卓』

  場所:Bali Cafe モンキーフォレスト 地図

  期間:11月12日(火)〜20日(水) 

  展示内容:

   アリミニ…バリの伝統絵画を女性ならではの色彩感覚と流れるような構図で描いた作品

    ★ライ  …クリキ村に伝わる細密画。小品ながら1ヶ月以上かけて丁寧に仕上げた芸術作品

    ★ソキ  …極彩色でポップな作風に思わず元気が出るヤングアーティスト・スタイル。

         その第一人者ソキ氏の小品と若手作家ヌアダ氏の作品

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2013.10.26

ウブドのいまむかし

こんにちは、坂本澄子です。バリとお隣のロンボク島で撮った写真を送っていただきました。向こうの写真を見ていつも思うことは、色彩の豊かさです。原色のパレットのような色のフルラインナップ。その色彩感覚の豊かさが、絵画の世界でもあの美しい色使いを生み出すのだなあと感じています。

さて、前回に続き今日も歴史のお話を。今日のバリの文化の原型はお隣のジャワから伝わったものです。14世紀、ジャワではマジャパヒト王国が全盛時代で、その傀儡政権であるゲルゲル王国がバリ全土を支配していました。その後、イスラム勢力の侵攻により、マジャパヒト王国が滅ぼされ、バリに逃れた王宮の廷臣、僧侶、工芸師など知識階級の人々によって古典文学、影絵芝居、音楽、彫刻など多くの文化がもたらされたのです。バリが古代ジャワ文化の継承者とも言われる所以です。

しかし、11世紀頃には既にバリ独自の王国や文化が存在していたのですよ。これがバリ最古のペジェン王国です。ゴア・ガジャ遺跡やイエ・プル遺跡など、ウブド近郊にその史跡を見ることができます。ウブドは古代バリの中心地だったということですね。

ゴア・ガジャ遺跡ブログ77_ゴア・ガジャ遺跡2

写真はゴア・カジェン遺跡。左写真の入り口を入ると、中は右写真のように洞窟になっていて、ここにはヒンドゥの三大神プラフマ(宇宙の創造を司る)、ウィシュヌ(宇宙の秩序を司る)、シワ(宇宙の終わりの日に破壊と再生を司る)を表すという三体のリンガ(男性のシンボル)が祀られています。

ハヌマンの誕生バリ、とりわけウブドでは、現在もバリ暦に従って祭礼中心の生活が営まれています。私が常宿にしているコテージのご主人テギさんも週に1〜2回はサルン(腰巻き)を巻いてお寺に行き、祭礼やその準備に携わっていました。仕事を度々休まなければならないので、ホテルやレストラン、タクシーなどバリの観光産業に従事しているのは地元の人ではなく、ジャワからの出稼ぎ労働者が多いのはこのためです。ウブドの人たちは農業に携わる人が多く、パンジャールと呼ばれる隣組の単位で、田植え、稲刈りなどを共同作業で行っています。バリの気候は温暖でお米は年に2〜3回とれるので、共同体での生活はまさに生活の基盤。絵画に描かれている農作業の風景や神様に恵みを感謝し供物を捧げる祭礼の様子は、現在進行形の姿なのです。

ブログ28田園風景しかし…、そんなウブドにもここ数年で観光開発の波が押し寄せてきました。ウブドの中心部近くに住む画家ガルーさんのお宅も周囲の田んぼが次々に埋め立てされ、新しいヴィラが建っているとのこと。ちなみにガルーさんも隣に貸家を一軒立てたところ、マッサージ店がテナントとして入ったそうです。安くて質がいいと地元でも評判のお店の2号店で、1時間のオイルマッサージがなんと600円。ガルーさんもさっそく利用されたのかと思いきや、ご主人のしてくれるマッサージの方がいいんですって。あら〜、仲のよろしいこと。失礼しました〜。しかし、あの繊細な作風は目を酷使します。きっと首筋から肩にかけてコリコリでしょう。ご主人も画家です。ガルーさんがプロの画家になったのもご主人の勧めで女流作家ばかりの絵画展に出展したことがきっかけだと伺いましたが、今をときめく人気作家、色んなところにご主人のやさしいサポートがあるのですね^o^

とまあ、便利になるのはよいことですが、初めてバリを訪れた際に思い出させてもらった大切なこと、特に、自らを大自然の一部として素直に受け入れ、そこに宿る神々に感謝の祈りを欠かさないバリの人々の素朴な思いが失われないようにと切に願う今日この頃です。

「プライベート展示会」の11月の開催日が決まりました。バリアートショールームの作品を実際に見ていただくチャンス。一点でもお気軽にお越し下さい。開催日前日のお昼12時までに、時間枠とご覧になりたい作品をご予約いただくだけ。詳しくはこちらを!

 

<参考サイト>

ガルー  繊細な筆遣いと色合いの幻想風景画

バリの暮らしがわかる絵画たち

アリミニ 女性画家らしいちょっとかわいい作風

ライ   この細密さはスゴイ、細密画の代名詞クリキスタイルの作品

ヌアダ    ウブドの農村風景をポップな極彩色で

プライベート展示会の開催概要

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2013.10.23

なぜウブドには画家が多いのか?

こんにちは、坂本澄子です。朝晩、ちょっと肌寒くなってきました。これから冬に向かうわずかな間、日本の素晴らしい秋を楽しんで下さいね。

庶民の足バイク。雨が降ろうがたくましいこと南緯8°に位置するバリ島には季節がほとんどありません。あるのは雨期と乾期です。先日、ブログをお読みいただいたtomu様から「バリに住む友人が、雨期に入って洗濯物が乾かないと嘆いてます」とお便りをいただきました。雨期と言ってもずっと雨が降り続くのではなく、昼過ぎ頃からスコールが1〜2時間降るという感じなのですが、湿度が90%を超えることも多く(ちなみに梅雨時の東京で平均75%)、晴れ間に洗濯物を干しても大人のTシャツだと2日くらいかかりますし、その辺にパンでも置いておこうものなら翌日にはカビちゃってます(^^;;これでも山側のウブドは海側に比べるとまだしのぎやすい方なのですけどね。

さて、私が初めてバリ(ウブド)を訪れるきっかけとなったのは、「画家が集まっている芸術村」があると聞いたことから。興味津々出かけてみてビックリ、本当に画家が多いんです。「バリアートショールーム」がおつきあいしている画家さんたちも、お父さん、兄弟、ついでに隣の家のオジサンまで画家という環境に生まれ育ち、「物心ついた頃にはもう絵筆を握ってました」という人がほとんど。最近は美術学校に行く画家も増えましたが、身内から手ほどきを受け、見よう見まねで描き始め、次第に自身のスタイルを確立していくのがウブド流です。

カマサン・スタイル

『ラーマーヤナ』の場面を絵巻物風に描いた古典絵画

それにしても、どうしてここまで画家が多いんでしょう?その理由は歴史の中にありました。バリ州の現在の8つの県の原型は17世紀、8つの王国が群雄割拠していた時代に遡ります。特に、イスラム勢力から逃れたジャワの知識階級が住み着いたクルンクン王国には様々な古代ジャワ文化がもたらされ、絵画の分野では、物語の場面を描いた古典絵画(現在のカマサン・スタイル)が発展しました。

ところで、バリのヒンドゥ教の神様というのは普段はお寺にはいません。ガルンガンなど特別な時に降臨する神様を楽しませるためのいわば捧げものとして、舞踊や音楽、絵画・彫刻などの芸術が育まれたのです。そのため、他の7王国にもそれぞれに腕のいい職人がいました。

ウブド王宮

ウブド中心部にある王宮は観光スポットのひとつ

ところが…、東インド株式会社を設立したオランダはその勢力をインドネシアにも広げ、19世紀末になるとその支配はバリ島にも及びました。他の王国がオランダに徹底して抵抗する中で、ギャニャール王国(ウブド)だけはオランダと同盟し他王国を滅ぼすことに加担したため、王族中心の旧体制を維持することに成功したのです。芸術のスポンサーは主に王族ですから、弱体化した他王国から多くの職人がギャニャール王国に移り住み、シュピースボネなどの外国人画家を招聘し積極的に絵画を保護したウブドに画家の多くが集まったというわけです。こう言うと、仲間を裏切り、芸術の中心となったウブドに対して複雑な気持ちを抱かれるかも知れませんね。でも、ウブドにも古代培われた素晴らしい文化がありました。この話は是非別の機会にさせて下さい。

今でもデンパサールからウブドに続く地域は『芸術街道』と呼ばれ、様々な文化が集まっています。木彫りのマス村、銀細工のチュルク村などは、お土産を探しに行かれたことがあるのではないでしょうか? それから舞踊はプリアタンが有名ですね。ウブド市街地にはたくさんのギャラリーがあり、これらを回ってみるのはバリ観光の楽しみのひとつです。ただし、画家が多いということは作品の質も玉石混淆。中には、お土産用に同じパターンで大量製作された作品もありますから、気をつけて下さいね^_^

* * * * *

今週から、一点から見れる『プライベート絵画展』をやっています。前日のお昼12時までにご覧になりたい作品と時間枠を予約いただくだけ。10月の開催日は23, 25, 26, 30日です。詳しくは開催案内をどうぞ。

<関連サイト>

スタイル別に絵を探す … バリ絵画を代表する主要スタイルとおすすめ作品

10万円以下で絵を探す … おウチに帰るのが楽しくなる!気軽に飾れるバリ絵画

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2013.10.19

バリではこんな風に過ごしています

こんにちは、坂本澄子です。先日の絵画展で、何人かの方から「バリにはよく行くのですか?」と聞かれました。よくでもありませんが、今年は2回ほど行きましたので、今日はそのお話を。

ブログ75_ヴィラ

このテラスでブログを書いていました

バリに行く度に常宿にしているのは写真のコテージ。2週間滞在して朝食付き3万円みたいなところですが、それでも満足できるくらいに清潔で、時々ヤモリが入ってくることを除けば快適な暮らしです。一度20センチ以上もあるオオヤモリ(トッケイ)と一夜を共にしたことがありました。天井近くにはり付いたままほとんど動かないのですが、さすがにその夜は眠った気がしませんでした。翌朝、宿のご主人(テギさん)を呼んで捕獲してもらいました。目がクリクリとした愛嬌のある顔をしているわりに、捕まった瞬間は口を180度以上も開けて何やら声も上げて威嚇。獰猛ぶり(?)を発揮していました。

ブログ74_テギさん夫妻

仲のよいテギさん夫妻

ここに泊まる一番の楽しみはテギさんの奥さんが作ってくれる家庭料理がおいしいこと。大抵はご飯に何種類かのおかずを添えたナシチャンプル、ご飯をおかゆ風にすることも、それから日本でも有名なナシゴレンなどがコピ(バリコーヒー)と一緒に出されます。ニンニクの香ばしい薫りがふわっと漂い、朝から食欲をそそります。このせいかバリに行くと大抵太って帰りますw バリ島にはリタイア後、長期滞在する外国人も多いため、このクラスのコテージやヴィラがたくさんあるんですね。よく見かけるのはオーストラリア人。きっと近いからなのでしょうね。いつか私もこんな滞在の仕方をしてみたいと思います。

挿絵74初めて来た時はまだ前の仕事をしていた頃で、何もしないことが最高の贅沢とばかりに、コテージのテラスから見える風景をぼーっと眺めては過ごしていました。この時からです、空を見上げるようになったのは。雲の形がとてもおもしろく、また刻一刻とその形を変えていく雲はまるでアーティスト。雨期の天気は変わりやすく、午後過ぎから大抵スコールになります。朝は晴れていた空が見る見るうちにかき曇り、やがてざぁという音と共に雨がやってくる様は、見ていて(聞いていて)スカッとしますよ。

現在は仕入れを兼ねて行くため、現地のビジネスパートナーと画家さんを回ります。インターネットなどのインフラが整い始めたのはここ1〜2年。特にウブドはメールで用事を済ませる習慣はまだありません。アトリエを訪問して、顔を見てお話して。当たり前のことですが、こうすることによって、今どんな作品を描いているのか、どんな仕事場(アトリエ)なのか、画家の人となりが伝わってきますので、こういったコミュニケーションを大切にしています。急に訪ねても温かく迎えてもらえるので、それがバリのいい所です。

ブログ75_バリの民家

バリの民家のイメージ写真です。これは敷地内。

バリの民家は通常いくつかの棟で構成されています。男の兄弟は結婚した後も家に留まるため、家長の住む棟、家族の住む棟、台所など煮炊きをする棟、儀礼を行う場所、さらにはファミリーテンプルまで、広い敷地にずらっと建屋が並んでいることがよくあります。シュピース・スタイルの画家ウィラナタさんもご自身の家族、お母様、弟のケパキサンさんご家族と同じ敷地内に住んでおられますが、最近ひとつ棟を新築されたそうです。前にも一度ご紹介した、ご自分の絵を飾るギャラリーです。今はひっきりなしの注文をこなすのに精一杯で、中に飾る絵はまだないそうですが、確実に夢の実現に向かって一歩一歩進んでおられるところがすごいなあと思いました。そうそう、アトリエから灰皿が消えていました。禁煙が続いているようですw

 

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2013.10.16

一枚から気軽に見れる!プライベート展示会

こんにちは、坂本澄子です。

嬉しいお便りをいただきました。秋のバリ絵画展でガルーさんの作品を見て一目惚れされた東京都町田市のY様からです。

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残照の家路(お客様投稿写真)とうとう買ってしまいました、憧れのガルーさん『残照の家路』。ガルーさんの絵は、田んぼの水面の優しい透明感と、手前から遠景へ次第に淡くなる木々の緑が凄いのです。『早暁の静謐』ブルーの水面も素晴らしいのですが、残照を写した水面の色合いが絶妙です。色を表す語彙が乏しい私にはどう説明していいのか分かりませんし、写真でも簡単には再現できないものなので、実物を見ない限りこの色合いは想像もできないのではと思います。そんな絵を独り占めしていいんだろうか、と、いっぱしのアートコレクターになった気分も味わっています。「今日もたくさん働いたなぁ、満足満足」と登場人物がつぶやいているのが聞こえるような穏やかさが、我が家の玄関にぴったりです。毎晩、家に帰り着いて扉を開けるとそこに「残照の家路」が待っています。おかえりなさ〜いと言ってくれるような気がして、帰宅の足も自然にウキウキしてきます。

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Y様は「バリアートショールーム」のサイトをご覧になって、以前からずっとガルーさんの作品が気になっておられたそうです。そして、10月6日のバリ絵画展で実物を見て、色使いのすばらしさ、繊細さに圧倒され、4日後の朝、ネットで購入いただきました。

「実物」を見る。まさに私も同じことを考えていたところでした。

できるだけ多くの方々にバリ絵画の実物に触れていただきたいと、前回のブログで、モンキーフォレストさんとのジョイント企画、バリ絵画展『五感を満たす食卓』の開催についてお知らせしたところ、多くの方から反響をいただきました。嬉しいのと同時に、身が引き締まる思いです。

有明ショールームそして、今日もうひとつお知らせです。「サイトに掲載されているこの作品が見たい」といった個別のご要望にお応えする企画を考えました。「プライベート展示会」をスタートします。毎月開催日をInformationに掲載しますので、来場の時間枠とご覧になりたい作品を事前予約の上、お越し下さい。1時間枠に1組様のご案内で、東京・有明のビルの最上階にあるラウンジの開放的なスペースで、ゆっくりと作品を鑑賞いただけます。レインボーブリッジや東京湾の抜けるような景観がもれなくついてきますよ。一点からお気軽に。

プライベート展示会の詳しい開催要領はこちらをご覧下さい。

 

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2013.10.12

Bali Cafe とタイアップ!ミニ絵画展「五感を満たす食卓」

こんにちは、坂本澄子です。昨日は観測史上最も遅い真夏日を98年ぶりに後進したとのニュースが流れ、東京は季節が逆戻りした感じでした。この連休もいいお天気が続くようです。皆様の街ではいかがでしょうか。

ブログ73_モンキーフォレスト2作品を実際に見ていただくことの大切さを改めて感じたこの度のバリ絵画展。さっそく実行に移したいと思います。東京・渋谷のBali Cafe モンキーフォレストさんとのタイアップでミニ絵画展を行います。題して、「五感を満たす食卓」。その第一弾を11月12日(火)〜20日(水)に開催。モンキーフォレストと言えば、インドネシア料理で常に食べログ上位に上がり、最近は東急沿線の情報誌「SALUS」でも紹介された人気店。バリが恋しくなると、私も時々出掛けていました。バリ島ウブドにあるモンキーフォレスト通りを思わせるオープンテラスのある作りや、ジャワ出身のコックさんの作る本場インドネシア料理ももちろんなのですが、私が気になっていたのは、実は店長のユディさんなのです。あ、変な意味ではなく^o^;

モンキーフォレスト_店内初めてお会いした時、「日本人?それともハーフなのかな」と思いました。それくらい日本語が上手で、ホールをひとりで切り盛りする姿がなんともキビキビしておられる。食後のデザートや飲み物も実にタイミングよく出て、来店されたお客様にいい時間を過ごしてもらいたいとの思いが伝わってきました。私がそれまでインドネシアの人に抱いていた穏やかでややのんびりとしたイメージ(そこに惹かれたというのもあるのですけどね^o^)とは違った感じがとても印象的だったのです。

モンキーフォレスト_テラス席絵画展を行う度に、私はいつも「五感を満たすアートスペース」を意識しています。「このお店なら、私のこだわりに共感してもらえるかも」、そう思ったら、俄然一緒にやりたくなりました。ユディさんはそんな私の思いをくんで、オーナーの長濱さんに取り次いで下さいました。幸い、長濱さんは毎週のようにお店で様々なジャンルの音楽ライブを開いたり、展示をしたりと、お客様の食卓を盛り上げることに対して、いい意味でどん欲な人。「ぜひやりましょう」ということに。そして、その打合せの中でも、ユディさんがいかに信頼されているかが言葉の端々から伝わってきました。これから一緒に仕事をするのが楽しみです。

唯一気がかりだったのは、ギャラリーではないので、起こりうる様々な事象に対して作品をどう保護するかでした。これについては、議論を重ねた結果、前面にアクリル板をつけること、混雑時を除いて分煙とすることで対応することになりました。展示詳細については、これから企画を練りますが、皆様からご支持が得られれば、アーティストの個展スタイルなど毎回違ったテーマで、11月以降も継続的に開催していきたいと考えています。下記コメント欄からぜひご意見をお寄せ下さいね。では、よい週末を!

 

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2013.10.9

秋のバリ絵画展、ありがとうございました

こんにちは、坂本澄子です。街を歩けば、金木犀がほのかに香り、何だか笑顔になってしまう今日この頃です。

御陰さまで無事に秋のバリ絵画展を終えることができました。このブログを読んで下さっている皆様も何人も会場に足を運んで下さり、大変嬉しく思いました。ありがとうございました。

バリ絵画展@表参道

この左側に花鳥画コーナーがありました。
全50点一挙公開。

今回感じたことが2つありました。ひとつは、やはり絵は実際に見ていただくに限るということ。バリ絵画は精緻で繊細な作品が多いため、実際にご覧になって、「やっぱり現物を見てよかった」とおっしゃるお客様の多かったこと。今回も高いご評価をいただいた、熱帯風景画家のガルー、ウィラナタ氏の姉弟の作品は特にそうでした。

もうひとつは、お客様と直接お会いしてお話をお聞きすることの大切さです。来場された方には大きく2つのパターンがありました。ひとつは、バリに何らかの思い入れや、こんな感じの絵がほしいというイメージがあって来場される方です。ご自身の心の中にあるバリの思い出を絵画という媒体で具現化することのお手伝いで、このケースは結果的に注文制作になることも多いです。「バリアートショールーム」は今ある作品の展示・販売だけでなく、注文制作が可能なのです。例えば、昔の作品のお写真などをお持ちいただければ、現地パートナーとの連携により、いつ頃のどんなスタイルの作品かを調べて、似たイメージで新たに制作することも可能です。幸いバリ島は村社会が現在も生きており、人が動くことがあまりないため、この様式の画家さんはどの村というように比較的容易に探すことができるのです。

バリ絵画展@表参道のオープンテラス

前日の雨もやみ、念願のオープンテラスに。

2つめは、新築やリフォームがきっかけとなって、お部屋に飾る絵を探しておられるケース。この場合、花鳥画に人気が集中しました。花鳥画コーナーを見て、「まるでアンリ・ルソーの世界ですね」とおっしゃったお客様も。確かに、深い緑は癒されます。ここで気になるのが、回りのインテリアとの調和。お部屋別のコーディネイト例を見て、イメージが湧いた方もいらっしゃったようです。この写真は11月中旬にインテリア特集として掲載しますので、ご参考になさって下さい。

どのお客様もバリ絵画を購入される行為の中に、それぞれの経緯や思いがあり、それを共有していただいた上でお手伝いすることは何よりの歓びです。そんなおつきあいが今後もできればいいなと願っています。今回の写真はFacebook pageのアルバムにも掲載しますので、FBをお使いの方は合わせてご覧下さいね。

さて、ギャラリーでの絵画展形式のイベントは次回は来年3月を予定しています。その間もできるだけバリ絵画に触れていただく場を設けます。詳細はまた改めてお伝えしますが、あるインドネシア料理のレストランとの共同イベントでミニ絵画展を予定しています。お好きな時に来店、インドネシアのコックさんが作る本場のお料理を楽しみながら、作品を見ていただけます。そして、有明ショールーム。事前にご覧になりたい作品をお知らせいただければ、ご用意してお待ちします。普段箱の中で眠っている作品たち。皆様に見て楽しんでいただけて、私も初めて「バリから持ってきた甲斐」があります。どうぞお気軽にお越し下さいませ。いずれも来週、当サイトのInformation及びブログ記事で開催要領をお知らせします。

絵画展図録プレゼント今回も図録を作りました。サイト掲載の作品が冊子形式でご覧いただけるのと、巻末に「バリ島ってこんなところ」をおつけしました。バリの歴史と人々の世界観など、トークイベントでもお話したバリ絵画を楽しむ豆知識を掲載したオリジナル版です。この図録を先着10名様にプレゼントします。「秋のバリ絵画展の図録希望」とタイトルに記載いただき、お名前、住所、電話番号、メールアドレス、当サイトへのご意見・ご感想を添えて、contact@balikaiga.comにお送り下さい。

 

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2013.10.4

日曜日開催!バリ絵画展「秋の夜長を愉しむ〜すてきなひとりぼっち」

ご好評のうちに終了致しました。サイト掲載の作品はプライベート展示会でご覧いただくことができます。詳しくはこちらをご覧下さい。

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こんにちは、坂本澄子です。バリ絵画展「秋の夜長を愉しむ〜すてきなひとりぼっち」、いよいよ日曜日に開催です。国内に在庫している作品50点をすべてご覧いただけます。この次の絵画展はしばらく予定がないため、1日だけの開催ですが、ぜひお見逃しなく。

実は、私はかなり道に迷いやすい方なのですが、会場のGallery LAPINは青山通りからちょっと奥まったところにあるため、初めて行った時、あたりをぐるぐる回ってしまいました。皆さんがそうならないように、昨日下見に行ってきました。Informationに道順案内と写真を掲載しましたので、ご参考にして下さい。雰囲気のある素敵な場所です。

しかし…、事前に確認に行ってよかったです。ここに2点飾ろうと思っていた場所がガラス壁だったとか、作品が50点もあるとやはりいろいろ出てきますね。当日の設営時間はわずか2時間。12時のオープンには最高の姿でお迎えできるよう全力で頑張ります!

ブログ71_書斎写真何と言っても作品たちが主役ですが、私の惹かれたバリ・ウブドの風景や素朴な人たち、そして、忘れかけてた大切なことを思い出させてもらった感謝の気持ちを展示の中で表現できればと思っています。「バリアートショールーム」のサイトを見て気になる作品がありましたら、ぜひ実物を見にいらして下さい。描き手が作品に込めた想いやエネルギーを感じ取っていただけるはずです。そして、もし気に入った作品があったら、是非お部屋に飾って、毎日その気持ちを新たにしていただければと思います。バリ絵画のよさは作品自体の質の高さはもちろんですが、お求めやすい価格にあります。ここが美術館と最も違う楽しさでもあります。

また、バリの文化や風習、人々の暮らしを知れば、作品を見る楽しみがさらに増します。14:00と17:00、私の好きになったバリ(ウブド)をご紹介するトークイベントを行いますので、この時間にぜひいらして下さいね。今回も図録をご用意しました。この中にもバリを紹介するページがあります。

<関連サイト>

バリ絵画展 開催要領

 

 

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2013.10.2

50点が見れるバリ絵画展@表参道

こんにちは、坂本澄子です。御陰さまでバリ絵画展「青い海を描かない作家たち」@渋谷Bunkamura Galleryは一週間の会期を無事終了しました。会場に足を運んで下さった方、応援して下さった方、本当にありがとうございました。「バリ絵画を見たのは初めて」というお客様も多く、バリに素晴らしい絵を描いている作家たちがいることを知ってもらえて、とてもよかったです。また、「これから自分の人生を愉しみたいと思って」と購入を検討されるお客様もあり、最近定年を迎えられたその方の毎日が心豊かになるようお手伝いできることを、大変光栄に思いました。

会場見取り図さて、10月6日、今週日曜日はバリ絵画展「秋の夜長を愉しむ」@表参道Gallery LAPINを開催します。バリ島の風物や人々の暮らしを描いた伝統絵画や人物画にフォーカスします。また、7月の絵画展で好評だった花鳥画のコーナーを併設します。人気のGAMA氏、EBEN氏の新作を入荷してお待ちしています。という訳で、この日は日本に在庫のある作品すべて、50点以上がご覧になれます。もちろんその場で購入も可能。サイトでお気に入りを見つけたら、ぜひ現物を見にいらして下さい。バリ絵画をさらに楽しんでいただくために、会場にてトークイベントを2回(14:00 / 17:00)開催します。ウブドにはどうしてこんなに画家が集まっているの?、バリ絵画はどうしてこんなに細密なの?など、素朴な疑問にお答えしつつ、バリ絵画にまつわる色んなお話をさせていただきますので、ぜひこの時間にあわせてお越し下さいませ。

会場写真会場のGallery LAPIN(ラパン)は表参道の交差点から徒歩7分くらいのところにあります。ちょっと奥まった静かな場所で、作品を鑑賞いただくには絶好のロケーションですが、初めて来られる方にはちょっとわかりにくいかも知れません。目印になる案内看板を出すと共に、次回ブログ(10月5日)でも道順を詳しくご説明しますので、併せてご覧下さい。地図はこちらです。

1日だけの開催ですので、お見逃しなきようお越し下さいね!

<関連サイト>

バリ絵画展特集(開催要領はこちらです)

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