バリアートショールーム オーナーブログ
2013.11.30

人生の後半戦に与えられた道

こんにちは、坂本澄子です。大阪では昨日24年ぶりに11月に初雪が降ったそうです。めちゃくちゃ寒いと、Facebookでも会話が飛び交ってました。私は生まれは瀬戸内・広島ですが、大学から約20年間は大阪近郊に住んでいました。人生の前半の舞台は関西なのです。

ずっとIT業界で法人営業をやっていたのですが、お客様から頼りにされると猪突猛進タイプで、四六時中仕事のことばかり考えてました。その分、家庭は大変でしたが(^^;、御陰さまで子供も無事成人し、ふと気がつくとあらら…50歳目前。

水に浮かぶプルメリアの花でもね、50歳ってまだまだ若いじゃないですか。多少衰えたと言えども身体はぴんぴんしてるし、気持ちなんて純粋さという意味ではむしろ14、5歳の頃の感覚に戻ってる。

一方、組織の階層構造の中にいると、若い人たちを前に押し出さなければならない。今まで前線を突っ走ってきたのが、なんとなく一歩、二歩と引いた感じになり。中間管理職ってある意味、つらいですよね。一営業のときはお客様が喜んでくれる、上司も褒めてくれるで、やればやった分晴れ晴れしい気持ちになれる。でも、管理職になるとうまくできて当たり前ですもの。だんだん「私の価値って何だろう」って思い始めたわけです。

田んぼの風景人生の折り返し地点を過ぎて、「もっと何かできるはず。もう一度熱い気持ちになりたい」という感じ、同世代の方はきっとわかっていただけますよね。そんなとき運命的に出会ったのがバリでした。その時のことは『ここに、あなたの知らないバリがある』にも書いていますので、併せてお読みいただければと思いますが、私が出会ったバリは青い海のリゾートではなく、日本人が忘れてしまった大切なものが今も残っている土臭いバリです。それを「バリの向こう側」と名づけました。

バリの人たちは自然や神々にすべてを委ねているのですよ。しかもごく自然に。私たち日本人って、ついつい自分で頑張ろうとするじゃないですか。もちろんそれは必要なことなのですが、別の見方をすれば、自分視点の狭い世界の中で、目に見えるものに一喜一憂しているとも言えるわけです。

空と雲の光景子供の頃ってもっと自然体で、心の中に神様がいませんでしたか?(宗教の話ではありませんよ)感謝したり、つらいときには「助けてください」と祈ったり…、人知を超えた大いなる存在をもっと身近に感じていたと思うのです。だけど、いつの間にかそんなことはすっかり忘れてしまい、ひたすら頑張る人生へまっしぐら。ところが、初めてバリ(ウブド)を旅行したときに思い出したのですよ、委ねる感覚みたいなものを。青々とした田んぼが続く大地の上を雲がゆっくり流れていく光景をずっと眺めながら。

25年以上も勤めた会社を辞める決心をするとき、もうメチャクチャ悩みました。成人したと言っても子供はまだ学生、マンションのローンだってしっかり残ってる。しかも、絵を扱うなんて未知の分野です。「無謀」の文字が頭の中を駆け巡りました。

夕景でもね、「人生80年、まだまだやれることがあるはず。だったら次の20年のための一歩を今踏み出そう」、そう思ったのです。人にはそれぞれ与えられた道があると。すると、それを後押しするかのように、絵画を調達する上で不可欠な、バリ側で相対で動いてくれるビジネスパートナーとの出会いがあり、次々と道が開けてきたのです。

しかし、実際に始めてみて、絵を扱う仕事は想像していた以上に大変。試行錯誤の連続、失敗の連続です。その結果、改めて初心に立ち返り、私の仕事は絵画という単品を売ることではなく、そこに描かれた「バリの向こう側」をご紹介することを通じて(入り口、あるいは触媒みたいなものです)、ご自身に向き合っていただくことだと思っています。

ブログ105_満月そんな匂いを感じていただけたのか、秋の絵画展の頃から、アラフィフ世代のお客様が多くなりました。お便りを頂戴し、私のそんな思いに多少なりとも共感いただけたのかなと嬉しく思いました。そんな温かい人と人とのつながりが、「バリアートショールーム」を次のステージへと導いてくれる予感がしています。

ミニ絵画展に場所を提供して下さっているインドネシアレストランのモンキーフォレストのオーナー長濱さん、Facebookアルバム「バリの笑顔」の写真家tomuさんもそんな大切な方々。

来週からバリ絵画展『五感を満たす食卓② バリの妖精たち』@バリカフェ・モンキーフォレストが始まります。オーナーのご厚意で12月末まで展示を継続することになりました。(12/11〜20は一時中断)そして、会場にはtomuさん撮影のフォト『バリの笑顔』を散りばめます。大人も子供もまっすぐな眼差しばかり。ここにも「バリの向こう側」が宿っています。

ひとつご提案があります。これを読んで下さっている皆さまは「バリに行ったことがある」方が多いでしょう。その時にご一緒され最近ちょっとご無沙汰気味のお友達を誘ってみませんか。ディズニーランドのCMみたいですが、懐かしい時間にタイムトリップ、そして、また新たな繋がりが始まるきっかけになるかも知れません。

contact@balikaiga.comまでご感想をお寄せ下さい。お待ちしてます。

<関連サイト>

「ここに、あなたの知らないバリがある」・・・私とバリの出会いをご紹介しています

「バリ絵画のある暮らし⑦ 絵の世界に空想旅行」・・・アラフィフのお客様からのお便り

Facebookアルバム『バリの笑顔』・・・バリで出会った素敵な笑顔をほぼ毎日掲載しています

バリ絵画展『五感を満たす食卓②』@渋谷・・・懐かしい友人とバリの笑顔に会いに来て下さい

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