バリアートショールーム オーナーブログ
2015.2.7

日本の普通の人たちの生活にアートを根付かせたい

こんにちは、坂本澄子です。

夕刊フジ(産經新聞社発行)の週刊コラム『人生二毛作』で私のことを取り上げてくださったライターの大宮知信さんから、著書『ひとりビジネス』(平凡社新書)からの一部抜粋をいただきました。ここで紹介されていたのは、小林さか江さんといって、現代アートの分野で展覧会を企画し、アーティストを世に送り出すお仕事をされている方です。

展覧会の企画というと、放送局や新聞社などメディアの事業部か、美術館のキュレーターが一般的ですが、フリーの立場でそれをやられている珍しい存在。しかも、日本と韓国の作家、あるいはロシアの作家というふうに、国境を超えた作家たちの交流展という形で実現されているのもおもしろいと思いました。

「日本で絵は売れない」  

私がこの仕事を始めて以来、幾度となく聞いた言葉です。欧米はもちろんアジアの他の国々では、アートへの投資に対して税金の優遇措置があり、文化的な意味での国力の違いを感じることが多いのは事実。その中にあって、「アートが社会に、日本の普通の人たちの生活に根付いていけばいいな」と思って、地道な活動を楽しみながら続ける小林さんの姿勢に勇気をもらい、共感を覚えました。

ブログ195_バリ絵画のあるお部屋私も初めてバリ絵画に出会って感じたのは、「こんな質の高い絵がこんな値段で買えるんだ」という驚きでした。お土産用に同じ構図で何枚も描かれる絵は論外として、プロの画家が真剣に向き合って描き上げた、世界に一点しかない作品が数万円から購入できるのは、やはりすごいことだと思うのです。

作家の肉筆から伝わってくる力を毎日の生活に取り入れる。お金持ちでなくても、特別な人じゃなくても楽しめる。それがアートの持つ価値ではないかと考えています。私も小林さんと同じ目標を自分なりのアプローチで目指したいと思います。

 

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