バリアートショールーム オーナーブログ
2016.8.24

日本の夏 風情ある情景

こんにちは、坂本澄子です。
オリンピックの熱戦に連日熱くなり、閉会式を迎えたら、あっという間に夏も終わりに近づいていました。まだまだやりたいことがいっぱいあったのに…と、毎年感じる、過ぎ行く夏を惜しむ気持ち。今年もまた繰り返しています。

ふわりと泳ぐ金魚。
次の蕾を数える朝顔。
ぽとりと儚い線香花火。
まぶしい夏色のほおずき。
移り変わる蝉の鳴く声。
朝靄の中で開く蓮の花。

今年こそはこんな風景にゆっくりと身を委ねてみたいと思っていたのに、本当に時は慌ただしく過ぎていきます。

gold fishそれならと、イマジネーションをフル稼働して、自ら描いてみました、日本の夏。写真によくある誰もが想像する構図ではつまらない、絵だからこそできる表現をめざしたいと思いました。

写真の金魚は以前浅草の和紙のお店で見つけた金魚柄を自分なりに再現してみたものです。水に映った空はバリ島の風景画からヒントを得ました。

lotusそれから、上野の不忍池の蓮池。広い池いっぱいに蓮の青々とした葉が連なり、ところどころにぽってりとしたピンクのつぼみが。夏も終わりに近いこの時期まで、花が見ごろなのは珍しいですよね。

こんな作品をインスタグラム(写真のSNS)に投稿していたら、「自分にも思い出す懐かしい風景があります」と写真を送ってくださった下さった方があり、とても嬉しく拝見しました。
夕方近くになると、チリンチリンと自転車でわらび餅を売りに来るおじさん。船の形をしたモナカに盛った、よく冷えたわらび餅が、確か10円でしたっけ。今の方が物質的には遥かに豊かになりましたが、風情を感じる心の豊かさという点ではあの頃に軍配が上がります。

そんな素朴で懐かしい情景に出会って、バリ島に恋してしまった人は多いでしょう。私もその一人ですから。

日本の夏の情景を描きながら、いい絵というのは、観る人の想像力を掻き立ててくれる作品ではないかと思いました。バリ絵画で言えば、やはり、ガルー(Galuh)、ウィラナタ(Wiranata)でしょうか。新作を見るたびにその思いを新たにし、すごい画家だと感心することしきりです。

Wiranataもよく子共の頃の情景から着想を得て、絵づくりをすると話してくれたことがありました。バリと日本と懐かしさのツボがどうやら似ているようです。そんなおすすめの作品はこちらをどうぞ。

美人女流作家ガルーの幻想的な風景画

ウィラナタの心象風景画

おまけ:坂本澄子の日本の夏シリーズはインスタグラムに掲載していきます。よかったらsumiko.c.sakamotoをフォローしてくださいませ。

 

コメントをどうぞ

※は必須