そこには、深緑の森を背景に原色の花や鳥たちが描かれていました。その鮮やかなイメージは私の心に根を下ろし、生き急ぐような毎日にあってずっと何かを語りかけていました。それから３年。初めてバリを訪れた時、自分は自然と繋がっていたかったのだと気づかされました。故郷を思わせる田園風景、祈りで始まる一日、人々の素朴な笑顔…、ひとつひとつが心に染み込んでいくようでした。それからです、静かに自分に向き合うことができたのは。そんな私自身の経験から、仕事で忙しい人ほど自らの心に寄り添う時間が必要なのではないか、ならば、絵画という表現を通じて人の心に働きかけられないかと思うようになりました。『バリアートショールーム』はそんな思いから生まれています。