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Pungosekan Style【プンゴセカン・スタイル】
〈主な特徴〉
- 植物、鳥、動物などをモチーフにした熱帯花鳥画
- 元は淡い色彩であったが、最近は鮮やかな原色が用いられることも多い
シュピースの流れをくむ画家たちが1970年代に始めた様式
1970年代初頭、ウブド南部のプンゴセカン村で、ピタ・マハ芸術協会の流れを組む芸術家たちの活動が始まりました。作品が市場で適切に評価され、かつ、質の悪い大量生産の罠に陥らないよう画家たちを啓蒙するコミュニティです。ここで主導的な役割を果たしたのが、イ・ニョマン・バトゥアン(1939-)で、若い画家たちを集め、指針を与えました。
このような動きの中で、花鳥風月を題材に描いていた画家のイ・デワ・ケトゥト・ルングンとワヤン(影絵芝居)用の人形画家のイ・グスティ・ケトゥト・コボット、マング・グスティ・マデ・バレットらが出会い、熱帯花鳥画という新たな流れが誕生しました。プンゴセカン・スタイルと呼ばれるこの流派は、ヨーロッパ市場やインテリア・デザインの領域で人気を博し、現在もその進化を続けています。