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2015.10.7

ノーベル医学賞の大村智さんは

こんにちは、坂本澄子です。

昨夜1時間ほどシステムが計画外停止をしてしまいました。その時間にアクセスしてくださった方に深くお詫び申し上げます。

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爽やかな秋晴れですね。夏の布団のまま、お腹を出して寝ていたら、明け方「さむっ」と目が覚めました。朝晩は冷えますので、風邪をひかれませんよう、お気をつけくださいね。

さて、ノーベル賞の発表が始まりました。サイエンスの世界にはいまひとつ縁遠い私。日本人の受賞にもいつもなら「へえ〜、すごいなあ」で終わるのですが、医学賞を受賞された大村智さんの意外な経歴には驚きました。

山梨のご出身、地元の山梨大学(自然科学科)を卒業後、理科の先生として定時制工業高校にお勤めでした。ある日、試験の監督中に機械油だらけの手で試験を受けている学生を見て、大学まで卒業した自分が勉強嫌いでいいのかと一念発起し、薬学を志されたそうです。そして、東京理科大学大学院理学研究科修士課程修了し、その後は北里大学で微生物の研究に没頭されるようになります。

アフリカのガーナに行った時に、細菌感染症のため視力を失い、働くこともできない大人たちが木の下にぼんやりと座っている光景に、何とか彼らが失明せずに済む方法がないかと模索し始め、それが今回ノーベル賞の受賞理由となった新薬開発につながったのだそう。

驚いたのはその後で、大村さんは芸術にも造詣が深く、美術作品の著名な収集家でもあるんです。海外の学会に行くたびに、絵を買って来るのには、亡くなった奥様も閉口されたほどだとか。医学とは畑違いの女子美術大学の理事長(現在は名誉理事長)に就任されたのが1997年。その関係か、女流作家の作品収蔵に積極的で、2007年には私費5億円を投じて故郷である山梨県韮崎市に韮崎大村美術館を建設。収集した1800点を超える作品と共に韮崎市に寄贈し、初代館長に就任されました。また、故郷の山梨県韮崎市のために温泉を掘って経営されているそうで、ロビーには絵画がずらり。本当に多才な方ですよね。

実は以前からちょっとした信念があるのですが、いくつかタイプの異なることを並行してやっていく方が、脳のいろんな部分が刺激されて、結果的に能力が高まり、よい結果が出せるということ。今までお会いした仕事ができる方も「こんなにお忙しくてよく…」と思うほど、タイプの異なる趣味をお持ちで、人間的にも魅力的な人が多かったのです。またひとつ、そのよい実例が増えました^_^

ノーベル賞受賞者のコメントにはいつもそれぞれ深みがありますが、大村さんが言われた、「失敗しても絶対に諦めてはだめ」という言葉がずしりと胸に響いた秋の夜でした。

 

 

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