2016.6.18
夜の魔力に引き込まれて
こんにちは、坂本澄子です。
今週も広島の実家に戻っています。今回は意外な出迎えを受けました。湿気を含んだ夜気に乗って漂ってきたのは、甘く薫り立つクチナシの花です。実家の塀の上に浮かび上がるように、真っ白な花をたくさんつけていました。
「この木、前からここにあった?」
思わずそう尋ねると、私が子供の頃からそこにあったけれど、毎年夏が来る前に植木屋さんが短く刈り込んでしまっていたのだと母。花が咲く前にもったいないとご近所の方に勧められて、数年前からつぼみを残してもらうようにしたのだそう。
そういえば、帰省するのはいつもお盆とお正月。6月に帰ることなんてなかったから気がつかなかったのですね。灯りに照らされて白く浮かび上がる姿は、清楚な外見とは裏腹に妖艶な美魔女のようでもありましたw
夜の持つ魔力に魅せられたのか、無性に会いたくなったのが、ウィラナタの『満月の夜』です。もうすぐ夏がやってくるという今の季節にぴったりの作品です。
湿った草の匂い
椰子の葉がサラサラとそよぐ音
蛙や虫たちが啼く声
ランプの暖かな光
これから始まる厳かな祈り
それらが美しく調和した世界が、額縁に切り取られた窓の向こうに広がっています。
60cmx80cm、オーク材のアンティーク調額縁に入れてお届けします。横に立つとこのくらい、しっかりとした存在感のある作品です。詳細はこちらをどうぞ。