バリアートショールーム オーナーブログ
2014.9.13

国境を超えて意気に感じ合った時間

こんにちは、坂本澄子です。秋晴れのいいお天気です。

写真 (7)今日から23日まで、東京・豊洲にある住宅展示場(スマートハウジング豊洲まちなみ公園)で、『気軽に飾れるバリアート』展を行っています。住宅を購入される際に、絵が一枚ほしいなと思っておられるお客様に、バリ絵画の入門編としてご紹介しています。お求めやすい価格帯の花鳥画を中心に展示販売(対面での販売対応は13〜15日。私も会場におります)しておりますので、よろしかったら是非覗いてみてください。最新のモデルハウス15棟もお待ちしてま〜す^o^/

さて、今日は画家のアンタラ(Antara)さんのお話です。

秋のバリ絵画展『豊穣の大地』のイメージ画像になっているあの作品の作者です。

秋の絵画展で彼の風景人物画をご覧いただきたいと、少し前から制作をお願いしていました。2点ほど写真が送られてきたのが7月初旬のこと。どちらもアンタラさんらしい、真摯な祈りが込められた素晴らしい出来映えでした。ブログ166_アンタラ1特に奥様をモデルに描いたという『海の女神に祈る』は、白い波しぶきを見ていると、耳元にその音が聴こえてくるほど。でも、以前彼のアトリエで見た黄金の大地を描いた絵が忘れられず、日程的にかなりタイトと思いつつも、「豊穣の女神を描いていただけませんか」とお願いしてしまいました。

アンタラさん、すごく頑張ってくれましたよ。バリの画家さんの間ではメールでのコミュニケーションはまだ一般的ではありませんが、大変こまめに連絡をもらいました。時には夜中の2時頃に送られてくることも。時差が1時間あるにしても、こんな時間にまだアトリエにいるのかと思うと、じーんと来ました。そしてついに完成。ところが…。

絵が大き過ぎて(100cmx150cm)、国際郵便では送れないと言われたのです(汗)。エアカーゴのドアツードア・サービスで見積もるととんでもない金額に(顔面蒼白)。画家がここまで頑張ってくれたのだから、何としても間に合わせたい。しかし、油彩だとヒビが入ってしまうので、丸めて送ることはできません。その時、

「ベースはアクリルで描いてるから丸めても大丈夫」

ブログ166_アンタラアトリエそれはまるで天からの声のように聴こえました。アクリル絵の具でベースを描いた後、油絵の具で細部を仕上げる”ミクストメディア”の技法で制作してくれていたのです。湿度の高いバリではこの方が早く絵の具が乾くので、待ち時間が減り、短期間でも完成度の高い作品が描けるのだそうです。

こうして無事に発送され、毎日、追跡サイトを見てはハラハラと待つこと一週間、日本に昨日届き、現在額装中です。日本とはキャンバスのサイズ規格が異なるため、木枠から作成してキャンバスを張り直す必要が生じ、ごめんなさい、初日にはどうしても間に合いませんでした。20、21日の週末2日間、展示します。

 国境を超えて、言葉も価値観も違う人と仕事をする。皆様のお仕事でもきっとそんな機会が増えていらっしゃるのではないでしょうか。日本人同士でも「伝わらな〜い」と思うことが多いのに、グローバルで仕事をするのはさぞかしご苦労が多いことでしょう。私の場合も、アンタラさんはインドネシア、シンガポールなどで売れっ子作家、描けば売れるという状態ですから、冷静に考えると、ここまで付き合ってくれる必要はなかったでしょう。でも、これ程頑張ってくれたのは、バリ絵画を日本に紹介したいという私の思いを意気に感じてくれたからだと思うんです。どんな仕事であっても、結局は人と人との信頼だと思った出来事でした。

この作品、秋のバリ絵画展『豊穣の大地』に見に来てくださいね。あ、豊洲の方にも是非お越し下さい^o^ どちらもお待ちしています!

<関連ページ>

“Featured Artist” アンタラ特集    2分の動画で画家の素顔を紹介しています。

秋のバリ絵画展『豊穣の大地』 9月18日(木)〜21日(日)@東京・麻布十番

『気軽に飾れるバリアート』展  9月13日(土)〜23日(祝) @東京・豊洲

 

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