バリアートショールーム オーナーブログ
2013.12.28

この8ヶ月を振り返って

こんにちは、坂本澄子です。今年もいよいよ押し詰まってきましたね。週2回(水、土)お届けしているこのブログ、今回が今年最後になります。この1年間応援して下さった皆様のご厚情に心から感謝します!今日はこの一年を振り返りつつ、この「バリアートショールーム」がめざしていることを改めてお伝えしたいと思います。

3月にブログを先行スタートし、4月の第1回以来、3ヶ月に一回、毎回違ったテーマで展示会を開催し、”ほんもの”のバリ絵画をご紹介してきました。

第1回絵画展第1回絵画展のテーマは、『青い海を描かない作家たち』でした。わずか数日の非日常を愉しむ”海辺のリゾート”としてのバリではなく、いつまでも心に何かを訴えかけてくるようなウブドを伝えたくて、このネーミングを使用しました。「バリの向こう側」と併せて、マーケティングに関する著書を何冊もお書きになっている中山マコトさんに命名いただいたものです。

ここに込めた想いは、最近色んな人がメッセージしていると感じています。例えば、12月18日のブログでご紹介した高畑勲監督の最新作『かぐや姫の物語』(スタジオジブリ)もそうですし、来年の公開予定のバリを舞台にした映画『神様はバリにいる』(堤真一さん主演)もそう。日本人が失いつつある大切なことを「忘れないでね」と語りかけているように思うのです。

第2回絵画展私が出会ったバリ(ウブド)には、「大自然に繋がり、恵みを与えてくれる神様に感謝し、自分と関わる人たちを大切にして生きる」素朴な生き方が残っています。まわりを見渡せば、子供の頃におばあちゃんちの田舎で見たような懐かしい田んぼの風景が広がっています。それが第2回『緑に抱(いだ)かれる午後』でウブドの風景写真と共にご紹介した作品でした。

 私もほんの1年前までそうだったのですが、現代社会で生活している限り、日々の慌ただしさに追われ、時に気持ちがささくれ立ってしまったり、人とのつながりがギスギスしてしまったりと、色々ありますよね。じゃあ、皆でバリに引っ越そうという訳にも行きません。そんなとき、自分を取り戻せる時間が一日の中にほんも少しでもあれば、今日はどんなに疲れていても、また、明日から頑張ろうと思えてくると思うのです。

第3回絵画展そこで、自分自身に向き合うための時間を持ちませんかと発信したのが、第3回『秋の夜長に〜すてきなひとりぼっち』です。日本から4000km離れたバリ島ですが、その文化風習には同じ島国・農耕民族ゆえに共通するものがいくつもあります。それらをご紹介することで、日本人のある意味、心の原点に触れてみました。

美術館に行かれる方は多いですが、ご自宅に”ほんもの”の絵のある生活を送っておられる方は少ないと思います。あっても、リトグラフなどの版画(作品の右下に15/80といった番号がふられていますが、これは80点の版画を作ったうちの15点目という意味です)で、世界にたったひとつのオリジナルの作品をもつ人は非常に限られます。

理由は色々あると思いますが、一番大きな理由は絵が高価だからです。一流と言われる作家の肉筆には力があります。単に絵を描く技術だけでなく、想いがありそれが見る人の心を揺さぶります。でも、地元の美術館で作品が展示されているような作家の原画は少なくとも数百万円はします。ところが、インドネシアの物価はまだ日本の5分の1以下なので、最低価格が安定し、オークションなどの二次流通でも実積を持ったクラスの画家の作品が数十万円の金額で購入できるのです。「バリアートショールーム」でご紹介しているガルーさん、ウィラナタさん、ソキさん、アリミニさん、アンタラさん…、いずれもそうです。

ガルー新作ぜひ最もくつろげる場所に「世界で一枚のあなただけの絵」を持つ生活をして下さい。同じ持つなら一流作家の作品を。そして、そこに描かれた「バリの向こう側」を大切なものを思い出すきっかけとしていただければと思います。そのために、「バリアートショールーム」は来年もいい作品をお届けしてまいります。そんな想いに共感いただける方は是非来年もこのブログを読んでいただければ幸いです。次のテーマは『心の中の神様』です。画家さんたちにこのテーマで制作をお願いしました。その第一弾、新春1月にガルー作品展を日本橋Gallery KAIで開催します。詳細は来年1月10日にこのサイトを見て下さいね。

それではどうかよいお年を!

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2013.12.25

あ〜、奥が深い – バリ舞踊とのコラボ

こんにちは、坂本澄子です。昨日バリからガルーさん(Ni Gusti Agung GALUH)の新作2点が届きました。はやる気持ちを抑え、子供の頃のサンタさんのプレゼントのように、一晩眠って今朝開けてみました。朝陽の中で見る風景は写真よりもずっと∞繊細で、田んぼの水面に映る空の色に吸い込まれそうになりながら、しばし我を忘れていました。新春1月に東京・日本橋のGallery KAIでガルー作品展を行います。昭和の空気漂う凛とした空間で静謐な作品をゆっくりとご鑑賞下さい。

好評開催中のバリ絵画展『五感を満たす食卓②バリの妖精たち』、残り6日間となりました。最終日の30日は『バリダンス、ゆく年来る年』が開催されます。バリ舞踊+バリ絵画のコラボをお楽しみ下さい。くわしくはこちらをどうぞ。

ブログ110_Naga Jepangの皆さん

Nega Jepangの皆さん。向こうの壁にバリ絵画も小さく共演させていただいてます^_^

さて、今日はそのバリ舞踊のお話です。

ゴメンナサイ、正直に告白します。実は…バリ舞踊って観光客向けのアトラクションってちょっとだけ思ってました。でも、そのイメージが全く塗り替えられてしまうほどの素敵な舞台でした。

23日、渋谷のバリカフェ・モンキーフォレストで、バリ舞踊とバリ絵画のコラボレーションライブが行われました。公演されたのは「Naga Jepang」の皆さん。主宰の荒内琴江先生は’04-’06年にインドネシア国立芸術大学に留学しバリ舞踊を学び、日常生活の信仰の中に生きているバリ芸能の素晴らしさを日本に伝える、まさにバリ舞踊の伝道師です。

舞踊にせよ、絵画にせよ、降臨した神々をもてなし、そして自らも愉しむ芸能・芸術として、バリの人々に大切に育まれてきました。元は村の祭祀で舞う踊りでしたが、’20〜30年代にバリ島に滞在したドイツ人シュピース(バリ現代芸術の父と呼ばれ、絵画の世界でも大きな影響を与えた人です)によって、外国人にも親しみやすい舞台芸術としてリメイクされ、現在は宗教儀礼とは切り離されたプログラムとして演じられています。

皆さんもよくご存知の「ケチャ」と「バロン」は絵画の題材としてもよく取り上げられる大変ポピュラーなものですが、今日は美しい踊り手たちの演目を中心にご紹介します。舞踏宮廷物語を扱ったストーリー性のある壮大な演目、神話の登場人物を扱った演目、鳥や動物たちの舞で構成される花鳥もの、さらには戦いの若き勝利者を扱った戦士ものなど、実に様々な様式があるんですよ。「Naga Jepang」さんの公演プログラムを引用しながら、ハイライトをご紹介しますね。

ブログ110_ミツバチの踊り『オレッグ・タムリリガン – Oleg Tamulilingan』

ミツバチの求愛を描いた踊り。優雅なメス蜂の踊りは女性舞踊の真骨頂とも言え、匂い立つような色香を感じさせる近藤ゆまさんが演じました。対するオス蜂はまるで宝塚の男役スターのような凛々しい荒内琴江さん。おふたりによる恋の駆け引きの様子を愉しませていただきました。美しい衣装、優美な動きに熱い視線が絡み合い、ぴったりと息の合った演技にため息。

レゴン・クラトン・ラッサム(ラッサム王を主人公とする宮廷物語)

 

 

 

『レゴン・クラトン・ラッサム – Legong kraton Lasem』

優美な宮廷物語のレゴン・クラトン。ラッサム王は森で出会ったランケサリ姫の美しさにひと目で心を奪われ、自分の城に連れて帰ります。王は執拗に結婚を迫りますが、既に婚約者のいる姫は頑なに拒み続け、怒った王は姫の国と戦争をすることを決めます。戦いに向かう途中、王の前に不吉の象徴とされる鳥が現れ、「おまえはこの戦いで血を吐いて死ぬだろう」と予言します。王は恐れを感じながらも不吉な鳥を追い払い、戦場へと向かうのでした…。

 タルナ・ジャヤ(若き戦士の踊り)『タルナ・ジャヤ – Teruna Jaya』

若き勝利者の踊り。女性が男装をして踊るこの踊りは、青年期の若者が感じている自信と不安、喜びや恐れなどを表情豊かに描いています。力強く、躍動感にあふれ、ダイナミックな中にも繊細さを感じる踊りでした。ちなみに私は最前列で鑑賞させていただいたのですが、射抜かれてしまいそうなほどの荒内さんの目ヂカラに圧倒されました。

わかりやすい解説付き、踊り手の息遣いが直接伝わってくる距離での鑑賞とあって、とても身近に愉しむことができました。目や手など常に身体のどこかを動かし表現力豊かなバリ舞踊。その技術的な難易度はもちろんのこと、芸術としての粋を極めるため、荒内先生を始め、短期留学を重ねては研鑽を積む踊り手さんも多いと伺いました。バリ舞踊、これからちょっと目が離せなくなりそうです。

そういえば、バリ島では公演を終えた踊り手さんが衣装メイクそのままでバイクで帰宅するところに出くわすことがあります。まさに日常生活における信仰に芸能が生きる島だと感じさせられます。

<関連サイト>

バリ絵画展『五感を満たす食卓②バリの妖精たち』

  いよいよ30日まで。バリアートショールームのFacebook pageで毎日作品を紹介しています。

歳末感謝セール 人気作家の作品が10〜20%off。こちらも12月30日までです。

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2013.12.21

新春1月 ガルー個展を開催します

こんにちは、坂本澄子です。

2階のギャラリースペース東京・日本橋、昭和22年に建てられた木造家屋の2階にまるで隠れ家のような空間を見つけました。Gallery KAI (開)。オーナーの大津さんは以前日本橋にあった東急百貨店の美術部に勤めたアートのプロ。1999年の日本橋店閉店と同時に退職、生家であるこの日本家屋を改造し、1階をカフェ、2階でギャラリーを営んでおられます。カフェにも、同じ日本橋出身つながりからイラストレーターの水森亜土さんの作品が展示され、古きよき昭和の空気が流れています。

天井の梁にも時代を感じるご縁があり、2階のスペースを来年1月にお借りすることになりました。(この不思議なご縁についてはまた別の機会にご紹介します)この静謐な空間にふさわしい作品はやっぱりガルーさんの幻想的な風景画…ですよね。ちょうど新作2点が来週日本に届きますので、これを含めた5点を皆様に見ていただきたいと思っています。実施要領につきましては、近日中にご案内しますので、どうぞお見逃しなく!

なお、1月のプライベート絵画展もこちらで行います。日本橋交差点を一本入った便利のよい場所(東京メトロ三越前駅A6出口から徒歩2分)ですので、ぜひ併せてご利用くださいね。

さて、近年のインドネシアの経済成長には目を見張るものがあります。ガルーさんを始めバリの一流作家たちの作品価格はこの2、3年で軒並み1.5〜2倍近く上昇。古くからのガルーファンは嬉しいやら悲しいやら複雑なお気持ちだと思いますが、考えてみれば、美術館に作品所蔵される一流作家の作品が数十万で購入できる価格メリット(日本とバリの物価の違い)は依然魅力的です。でも、それも今のうち、この差は今後ますます縮まってくるでしょう。ぜひこの機会に、好きな作家の世界にひとつだけの原画をご自宅に持つ生活を始めてみてはいかがでしょうか。

最後の仕上げをするガルー

今回展示する作品に筆を入れるガルー

王族を親戚に持つアグンファミリーはウブドでも名家中の名家。父親も高名な画家だったガルーさん、弟のウィラナタさんは、バリ絵画を代表する作家として相変わらずの売れっ子ぶりです。特に首都ジャカルタやシンガポールでは、新たな資産家層を中心に自宅を彩る作品や投資用として大きな作品に対するニーズが高まっています。新作を受け取りに行ったときも、半年前から制作していた1.5m×1.0mの作品がようやく9割方完成したところで、お次は横3mの巨大キャンバスが制作を今か今かと待っていました。

プライベートでは、家の奥の敷地に貸しヴィラを建設中で、今は基礎工事の真っ最中でした。近年ウブドでも建築ラッシュですが、ガルーさんは工事代金が溜まるのを待ちながら、ゆっくりと建てたいとのこと。バリ島では建築資材は通常施工主が準備するため、工事の進み具合を見ながら現場に資材を運び込んでいるそうです。ヴィラが完成したら、ぜひ滞在したいですね。そうすれば、制作の様子をいつでも見れますし^o^ ちなみに、ガルーさんは朝型で、午前中に集中して作品に向かっているそうです。

<関連サイト>

ガルー経歴と作品

プライベート絵画展 サイト掲載作品を10点まで選んで実物をご覧になれます

歳末感謝セール実施中 人気作家の作品が12月30日まで10〜20%off

バリ絵画展『五感を満たす食卓②バリの妖精たち』好評開催中@バリカフェ・モンキーフォレスト

※土日祝は15時までお店にいます。バリ絵画の歴史や作品説明など何でも訊いて下さいね。

 

 

 

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2013.12.18

自然と繋がり、人間らしく生きる

こんにちは、坂本澄子です。

先日、久し振りにロードショーに行ってきました。観たのは『かぐや姫の物語』(スタジオジブリ作品)。誰もが知っている『竹取物語』を高畑勲監督はどのように料理したのだろうと、14年ぶりの氏の新作にワクワク、そわそわ出かけました。声の出演がすこぶる豪華キャストで、求婚者のひとり車持皇子は「顔がそっくり、これはもしや…」と思ったら案の定橋爪功さんだったり、「良家の姫君とあろうもの」が口癖のご教育係を高畑淳子さん、竹取の翁にはこの作品が遺作となった地井武男さんなど、ぴったりの配役にじーんと来たり、大笑いしたり。

この映画が伝えたかったこと、それは自然の中で、人間本来の姿でのびのびと生きることの大切さではないかと思いました。自然+人間本来の姿…最近、気になっているキーワードです。私がバリに惹かれたのもまさにこれだからです。自然とそこに宿る神々に畏敬と感謝を持ち、その圧倒的な大きさに委ねて素朴に生きる姿。そこにはいまの日本人が失いつつある大切なことがたくさんあると感じています。

そんな中、ガルーさんにお願いしていた新作が2点揃いました。心の中にある神様のイメージを表現してくださいとお願いしたものです。朝夕それぞれの静謐さの中で神様を身近に感じる時間を描いてくれました。こうしてみていると、静かな気持ちになれますね。

ガルーガルー 

 慌ただしい毎日の中で、少しでも自分自身にかえる時間を持つことはとても大切だと思います。小さめの23cm×31cmサイズ(本体)ですから、ちょっとしたスペースに飾っていただくことができます。また、以前ご紹介したお客様のように飾る場所を固定せず、ご自分の前に持ってきて、好きな音楽を聴きながら、あるいはいいお酒をちょっとだけいただきながら、自分だけの素敵な時間を過ごすのもいいですね。このサイズのガルーさんの夕景作品を購入下さったお客様からは、「毎日玄関でお帰りなさいと迎えてもらっています。美術館も所蔵する一流作家の作品がある生活、ちょっと自慢です」と嬉しいお便りをいただきました。

作品詳細はこちらをどうぞ

左:朝景『Panen kelapa 〜 椰子の実の収穫』

右:夕景『Mencari Bunga 〜 花を探して』

<関連サイト>

バリ絵画展『五感を満たす食卓②バリの妖精たち』好評開催中!

土日祝の15時までお店におります。バリ絵画のこと、作品のこと、何でも訊いてくださいね。

歳末セール実施中 人気作家の作品が10〜20%off !12月30日まで

ガルー経歴と作品

ガルー紹介ブログ

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2013.12.14

注文制作であなたのこだわりの一枚を③ ついに完成!

こんにちは、坂本澄子です。

皆様、覚えておいででしょうか。画家のソキさんに注文制作を依頼した『バリ島〜PULAU BALI』がついに完成しました。

SOKI-80x100-a

ブログ108_バリ島_ガベン80cm×100cmの大作。赤土の大地は土臭さを感じるバリそのもの、ソキ作品に象徴的な色です。その上にびっしりと描き込まれているのは各地の風物です。先日ご紹介したガベン(火葬式)もほらこの通り。古都カマサンのあたりに五重塔がついたバデと白い牛ランブーが見られます。きっと地元の名士のものでしょうね。

ご注文主はFacebookアルバム『バリの笑顔』で毎朝私たちを和ませて下さっている写真家のtomuさんです。ご本人は写真は趣味と仰っていますが、本当に素敵な作品ばかりなので、「バリアートショールーム」では写真家と呼ばせていただきますね^^

ブログ108_柴木様1そのtomuさんにぜひ『バリ島』と一緒の写真を投稿下さいとお願いしたところ、こんなメチャメチャ楽しい写真を送っていただきました。わざわざご自宅近くの公園と海岸に出かけて下さったとのこと。バリ島で購入されたバティックのシャツに身を包み、『バリの笑顔』に負けないビッグ・スマイルです。シャツの青と『バリ島』の海の青さが最高によく合っていますね^o^撮影には奥様もご協力下さり、ありがとうございました!

tomuさんは4年前に元同僚のご友人を訪ねて初めてバリ島とお隣のロンボク島を旅行したとき、深く心に感じるものがあったそうです。そして…

ブログ108_柴木様2「毎年、夏に友人を訪ねてバリ島とロンボク島にでかけるようになり、現地の人々の暮らしや文化風習に触れる機会が毎年、少しづつ深いものになるにつれ、日本での生活の中では感じることができない、感動や衝撃を受ける回数が増えて来ました。明確な答えはおそらくこの先も出ないと思いますが。私はいつもバリ島とロンボク島の友人に(忘れ物を取りに来た!)と、いって遊びに行きます。その忘れものがソキさんが描く絵の中に、ギュ!と、詰まっています。 赤い大地と緑豊かな自然、碧く澄んだ海と輝く太陽!アグン山!どれもが私の わ す れ も の なんです。どんな時にも必ずそばにあって元気を与えてくれる!! そんな大切な家族のような絵を見つけられたんです!!」

 10月の絵画展で初めてお会いしたときに、「私の夢を叶えてください」という言葉と共に、この作品の制作をご依頼いただいたのですが、その理由がよくわかりました。こんなに喜んでいただけて、私も本当に嬉しいです。そして、皆様にも見守っていただき、完成までの約1ヶ月半、ご一緒に楽しませていただきました。tomuさん、ありがとうございます。そして、この作品が与えてくれるエネルギーとワクワク感とで、これからますます生きることを楽しんで下さいね。

皆様も注文制作で、「あなただけの特別な絵」を作ってみませんか。ご注文からお届けまでの流れはこちらをご覧下さい。

 

アルマ美術館所蔵の作品 「バリの村落」

アルマ美術館所蔵の作品
ソキ「バリの村落」

ソキさん(I Ketut SOKI) はバリ島の美術館(プリ・ルキサン美術館、ネカ美術館、アルマ美術館)がこぞって作品所属するまさにバリ絵画を代表する画家。いきなり注文制作は敷居が高いけど、この作品ちょっと気になるという方に朗報。20cmx25cmの小さな作品を12月30日までの特別価格(税抜価格27,000円+送料無料)でご提供します。残り3点となりましたのでお早めに。詳しくはこちらを

<関連サイト>

注文制作であなたのこだわりの一枚を

注文制作であなたのこだわりの一枚を② あの作品のその後

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2013.12.11

心の中の神様

こんにちは、坂本澄子です。寒くなりました。いよいよ冬将軍の到来ですね。風邪ひかれませんように。

先日のブログで、私のバリ島との出会いについてお話しました。バリの人々が、神様は至るところにおられると考え、朝に夕に感謝の祈りを欠かしません。そんな姿を見て、懐かしい安心感のようなものを感じました。植物に実りをもたらし、あるときは一瞬にして多くの人々の命をも奪ってしまう圧倒的な力を持った自然に対して畏敬の念を持って生活するというシンプルな生き方に共感したのです。

では、バリの画家たちがそれぞれにイメージしている神様を絵で表現するとどんなふうになるのでしょうね。

ガルーさんは朝夕の光の移ろいを繊細なタッチで描くバリ絵画を代表する女流作家。普段の制作活動においても、心に愛情(Love)と平安(Peace)を持ち、作品を見る人にそんな想いを届けたいと思っているそうです。そんなガルーさんに神様をイメージして描いてみてもらえませんかとお願いしていた作品がつい先日出来上がりました。

朝と夕の2点あるのですが、夕景『Mencari Bunga 〜花を探して〜』にはこんなメッセージが添えられていました。

ガルー夕景「山間の村に住む若い夫婦が、野良仕事の終わりに夕日を浴びながら、お供えの花を探している光景です。バリ島では、毎日のお祈りに新しい花びらは欠かせない大切なものです。山肌に日が沈むころは暑さも和らぎ、やさしい光線が辺りを照らし出して荘厳な空気に包み込まれ、神様が近くにおられることを感じる時間です」

 

たとえつらいときでも努力を怠らず、周りの人にも誠意を持ってむきあっていれば、必ず誰かが見ていてくれるものです。それはきっと神様なのかも知れませんね。

しかし…、ガルーさんて綺麗ですよね。22歳の娘さんがいるとは思えないー。笑顔も素敵だし。Facebookアルバム『バリの笑顔』に加えちゃおうかな^0^

<関連サイト>

ガルー 経歴と作品  ※今回掲載した作品は12月下旬に販売開始予定

好評開催中!バリ絵画展『五感を満たす食卓② バリの妖精たち』@バリカフェ・モンキーフォレスト(渋谷)

プレゼントにいかが? あのソキ作品が期間限定で27,000円+送料無料

バリアートショールーム Facebook ページで好評掲載中 アルバム『バリの笑顔』

 

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2013.12.7

『バリのパレット』

こんにちは、坂本澄子です。バリアートショールームのFacebook pageに『バリのパレット』という新しいアルバムを作りました。バリの陽光の下で見る天然色は日本のそれとは異なる色彩感覚を与えてくれます。このパレットを使ってバリを描いたものです。私自身も描くことによって、バリの作家たちの感性やさらにその奥にあるものに迫ってみたいと思います。

パステル私は普段パステルを使って絵を描いているのですが、鮮やかなピンクとか、真っ赤とか、コバルト色したブルーなんてのは、アクセントにちょっと使う程度なので、長いまま残っているんです。「たまにはこんな色を思う存分使ってみたい」という欲求を画用紙にぶつけてみました。ただし、バリっぽさを出すために、バリ絵画の技法を使ってアクリル絵の具で元を描き、その上からパステルでふわっと色をかけて仕上げることで、微妙なニュアンスを出しています。

バリ伝統絵画の一般的な描き方では、まず下絵を細かく丁寧に描き、黒で陰影をつけていきます。一番暗いところに真っ黒、そして徐々に水を含ませていき、最後はごく淡い黒まで数段階。アクリル絵の具は一度乾くと水に溶けない特性があるため、この上から別の色を塗っても混ざらず、影の濃淡がきれいに残るのです。で、これらの絵は、この上からさらにパステルで仕上げています。

市場にて_とうがらしこれはヌガラの市場での一コマ。市場では様々なものが売られています。穀物、果物、野菜、魚、花、洋服、それから生きた鶏の脚をしばってまとめて売られていたのにはビックリ。中でもひときわ異彩を放っていたのがこの唐辛子の山です。ひとつひとつが形に個性を持ち、ちゃんと自己主張している。なので、一本一本を丁寧に描きました。(おかげで肩もコリコリ)赤い実の中に緑の茎というコントラストの強さにも惹かれました。

水に浮かぶ花こちらは水に映った空と椰子の木です。水面に浮いたプルメリアの花との遠近差が不思議な世界を創り出していました。反射する空の青さに目を奪われたかと思うと、次の瞬間には池の底の暗がりに視線が吸い込まれていき、その両者を行ったり来たり。

バリではプルメリアの花をさりげなく飾った光景をよく目にします。神様を楽しませるために色とりどりの供物を捧げるのと同じように、訪れる人を楽しませるというバリ流のホスピタリティの現れなのでしょうね。

睡蓮三つ子の睡蓮たち。なぜかキャンディーズを思い出しました。我ながら「わ、古い」と思いつつ、歌って踊っているかのような楽しさを意識してみました。睡蓮や蓮を描くとき、葉っぱが一番難しいと思います。形を取りにくいのです。でも、うまく描けると花が何倍も引き立ちます。葉っぱも花と一緒に楽しんでいるように、同じ紫の色をぽんぽんと葉の上にも置いてみました。

今後もFacebookのアルバムに新しい作品をどんどんアップしていきますので見て下さいね!

<関連サイト>

Facebookアルバム『バリのパレット』・・・アクリル絵の具とパステルで描いた原色のバリ

Facebookアルバム『バリの笑顔』・・・バリ島で出会ったとびきりの笑顔

バリアートショールーム Facebook page ・・・いいね!して下さい。新着情報がフィードに出ます

好評開催中!バリ絵画展『五感を満たす食卓』@モンキーフォレスト渋谷

・・・10%割引券を印刷してお持ちいただければ、期間中展示作品のご購入に使用できます。

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2013.12.4

アルバム『バリの笑顔』の裏話

こんにちは、坂本澄子です。早いものでもう12月、でも、冬になったとは思えないくらい穏やかな毎日が続いています。このあたりは毎年紅葉は遅めですが、徐々に街路樹も色づき、アスファルトを駆けて行く落ち葉に季節の移り変わりを感じています。皆さんの街ではいかがですか?

さて、Facebookアルバムに『バリの笑顔』を毎日掲載していますが、どれもほんとにいい顔ですよね。特に子供たちは好奇心いっぱいで、tomuさんが「フォト!フォト!」と近づいて行くと、「きゃー」みたいな感じで最初は照れていますが、「オッケー」「サンキュー」とカタカナ英語で話しかけ続けているうちに次第にいい雰囲気に。撮った写真をその場で見せてあげると、一瞬でさらにいい笑顔になるので、そこでもう一枚パチリ。そんなふうに撮影したのがこれらの写真なのです。別れ際には手をあわせてありがとうと感謝の気持ちを表すことも忘れません。まさに一期一会ですね。

今日は、アルバムの中ではお伝えしきれなかった周囲の風景やエピソードなどを、写真家tomuさんならではの視点を盛り込みながら、一週間分まとめてお伝えしちゃいます。

ブログ106_供物を運ぶお母さんたちこのお母さんたちにはジェゴグ(大きな竹を並べて作った木琴のような伝統楽器。節をくりぬいた竹の中を空気が振動し、お腹に響くような深みのある音がするんです)の故郷ヌガラに向かう途中で会いました。近々お祭りがあるのでしょうか、色とりどりに飾られたお供え物を頭に載せて運んでいました。自動車が通れるほど大きなご神木バリ女性のこのバランス力には脱帽です。近くには根っこの下を車が通り抜けられるほどの巨大なガジュマルが植わっていました。バリでは大きな木には精霊が宿ると言われています。黄色は聖なるものの印なんです。この下を何度も行ったり来たりしましたが、中はヒンヤリとしてまさにご神木といった感じ。

かわいいベビーシッターさんこのかわいいベビーシッターさんには、ウブド中心部にほど近い田園地帯をお散歩中に会いました。最近はウブドも観光地化が進み、町の中心部はショップが建ち並びとても賑やかですが、ちょっと中へ入ると深呼吸したくなるような一面の緑が広がっています。あたりは田園風景すれ違う村の人たちはみな笑顔でニコっと迎えてくれましたが、途中数匹の犬たちに囲まれ、ちょっと怖い思いをしたそう。そう言えば、私たちが子供の頃はその辺に野良犬が結構いましたよね。追いかけられて怖い思いをしたとき、母から「石を拾って投げるまねをしたらよい」と教えられたのですが、まさにそれと同じことをバリの人もやっているのを見て、吹き出しちゃいました。この野良犬の追っ払い方を友人に話しても、誰も「そんなの知らないなあ?」と怪訝そう。でも、遠く離れたバリで意外な共通点を見つけて、またひとつ親しみが湧いたのでした。

ブログ106_ガムラン隊の近くで遊んでいた子供たち先日のブログでもご紹介したウブド皇女のガベン(火葬式)会場ではたくさんの笑顔に会いました。この女の子たちはガムラン隊の近くで遊んでいました。声をかけると恥ずかしそうに4人がきゅっと固まって、ちょっとはにかんだ笑顔。ガベンのガムラン隊ガムランのいい音色に包まれながらの撮影でした。

バティック売りのオネエサンにも会いました。観光客もいっぱいで、お葬式と言ってももうお祭り状態です。輪廻転生を信じるバリでは、お葬式は次の人生のスタートでもあるため、悲しい雰囲気はあまりありません。風船などのおもちゃを倒れそうなくらい載せたバイクがあるかと思えば、その横にはサテを売る即席屋台(ほとんど地面w)があり、「どう?おいしいよ」みたいな感じで話しかけてくるオニイサン。もうすごい熱気です。きっとジャワから出稼ぎに来た人たちでしょう、皆さんとにかく明るい。

バティック売りのお母さんおもちゃをどっさり載せたバイクブログ106_即席屋台ブログ106_ガベンの露店

 

バリ絵画展『五感を満たす食卓』tomuさんの『バリの笑顔』は渋谷バリカフェ・モンキーフォレストで開催中のバリ絵画展『五感を満たす食卓② バリの妖精たち』の作品を彩ってくれています。写実人物画の旗手アンタラ氏は、下地を砂で塗り固め、その上にアクリル絵の具とオイルで描く独自の手法を用いています。そのため、光が吸収されて、温かみを宿した人物がふんわりと浮び上がるように感じられます。アンタラ氏作品_美しい装身具また、身につけたイヤリングやバングルには金箔を用いて、そこだけでも熟練した細工職人さながらの仕上がりです。首都ジャカルタやシンガポールの有力ギャラリーが定期的に個展を開き、毎回ほぼ完売の人気作家。その分、お値段は張りますが、バリにふさわしく「愛 Love」と「喜び Joy」をテーマに人間の明るい側面を描く確かな筆遣いは、自信を持っておすすめできます。ぜひ実物をご覧になって下さい。

<関連サイト>

バリ絵画展『五感を満たす食卓②』@渋谷・・・前期:12/1-10, 後期:12/21-30 いずれも同じ内容で展示

Facebookアルバム『バリの笑顔』・・・バリで出会った素敵な笑顔を毎日掲載しています

アンタラ氏の経歴と作品・・・アンタラ氏の全作品6点を展示中

ソキ氏小品のクリスマスセール・・・前回の展示で人気の高かったソキ氏の小品を期間限定の特別価格で

 

 

 

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