2014.1.22
共感は行動で表現される
こんにちは、坂本澄子です。
今日はガルーさんへのインタビューの後編を掲載する予定でしたが、ちょうど今週私自身の作品を出品したグループ展をやっていますので、ちょっとそのお話をさせていただきます。
昨夏、長野県の蓼科湖に行きました。ハイシーズンなのに、湖の周辺はとても静か。すぐ近くにある彫刻公園にも人影はありません。丘陵地をそのまま生かした公園のあちらこちらに人の姿を刻んだ像が置かれ、陽が翳るに従って、怖い程のリアル感を醸し出していました。
ふと湖の方を見ると、残照が淡く湖面を照らし、対岸にある針葉樹や建物が映り込むように影を落としています。
見ている間にも刻一刻とその表情を変え、移ろう光の儚さに魂を掴まれるような切なさを覚えた瞬間、脳裏に浮かんだのはガルーさんの『黄昏の静謐』でした。水面に映った静寂の空もそのまんま。衝き動かされるように描いたのがこの「蓼科湖夕景」です。
仕事の合間に絵を描き始めて16年になります。最近、Facebookなどではっとするほど素敵な写真を見るようになりました。そこからインスピレーションを得て、絵に描かせていただくことがあります。ある方が私のそんな行動を見て「共感は行動で表現されるものですね」と言われました。うまい言い方をされるものだと関心したのですが、この「蓼科湖夕景」も五感で感じた風景×ガルーさんの作品への共感から生まれたものです。技術的にはまだまだ未熟ですが、これからも時空を超えた感動のリレーに加わっていきたいと思っています。
好評開催中のガルー作品展『静謐のとき』、本日3日目を開催します。お目汚しの後は、清らかなガルー作品を見に来てくださいませ!