バリアートショールーム オーナーブログ
2015.10.14

たかが結婚、されど結婚 〜バリ島編〜

こんにちは、坂本澄子です。先日初めて尾瀬ヶ原に行ってきました。ちょうど湿原が黄金色に染まる季節、秋色に包まれた一日を過ごしました。

さて、バリの結婚式の続編です。

一夜明けると、ムダムディ(mudamudi)と呼ばれる村の青年会の人たちが騒ぎにやってきます。こんどは結婚式を手伝ってくれた村の人たちや親戚を労う番。お酒やタバコを山のように振る舞います。こんなふうにバリで結婚式と言うと大抵2日がかりです。

『八重咲きのハイビスカスと野鳥』RAJIG

『八重咲きのハイビスカスと野鳥』RAJIG

最近は経済的に豊かになり、自宅ではなく、レストランや美術館を貸し切りでパーティをするお金持ちも出てきました。また、招待状もかなり力が入っていて、プロのカメラマンを雇って「これはモデルさん?!」かと思うくらいにカッコよく演出、自分大好きの現代っ子らしい一面もみられます。

バリの人たちの結婚観は全体的に見ると、日本の30〜40年くらい前の感じ。女性が男性のうちにお嫁に行く感が今でも強いですが、ここ数年、結婚に対する考え方も変わりつつあります。

『ふくろう』LABA

『ふくろう』LABA

昨年12月のブログでもご紹介しましたように、仕事を持つ女性が増え、チャナンも自分で作らず買う人も多くなりました。また、いわゆるできちゃった婚をしたものの、うまくいかずに離婚…という日本でもよくあるパターンも。バリ島では離婚は難しいと言われてきましたが、女性の経済力を背景に最近増えているそうです。

こんなふうに、先進国と同じ様相を呈する一方で、バリ島にはカースト(階級)制度がまだ残っており、階級の高い女性が低い男性と結婚することを好ましくないと思う人も。お付き合いしている人と無理やり引き離されたり、親から勧められるままに好きでもない相手と結婚することになったり。そうすると時々起こるのが駆け落ち。結婚式の数日前から外出が禁じられるのは、こういったことも背景にあるみたいです。

さて、ここでお知らせです。

「バリで最もすぐれた画家のひとり」とイタリア画壇も絶賛するRAJIG氏(ラジック)とプンゴセカンの巨匠LABA氏(ラバ)の花鳥画5点をウェブにアップしました。

RP017

『ロータス』RAJIG

最近はすっかりモダン・スタイルに転向したRAJIG氏ですが、画面から張り出すように描く以前の画風に根強いファンも。そこで、ラジック氏のアトリエを訪問し、人気のロータスなどとっておきの4点を出していただきました。写真の作品(『八重咲きのハイビスカスと野鳥』)は二羽が並んで花を眺めていますが、好きなことを一緒にできる相手がいると、楽しさも倍になりますね。

近頃、子育てに積極的に参加する男性の姿を見かけるようになりました。LABA氏の『ふくろう』は福を呼ぶ鳥としてバリ島でも人気のモチーフですが、この作品をみていると3つの卵をちょっぴり得意そうに守っているのは案外お父さんかも、という気がしてきました。

子育ても人生も共同作業。相手にいつも感謝の気持ちを忘れずにいたいですよね。そんな日々の小さな積み重ねが幸せな結婚を作ってくれる、そう思う今日この頃です。

<関連ページ>

ラバ作品ページ・・・アルマ美術館も所蔵するプンゴセカンの巨匠

ラジック作品ページ・・・ロータスは必見ですよ!

 

コメントをどうぞ

※は必須