自然と人の手によるものとの調和
こんにちは、坂本澄子です。ゴールデンウィークも終盤となりましたが、いいお天気に恵まれ、新緑の季節を満喫されている方も多いことでしょう。私も標高2000mの高原で、360°のパノラマと現代彫刻を楽しんできました〜。
長野県の中央、八ヶ岳中信高原国定公園の北東部にある美ヶ原高原美術館です。北アルプスをはじめとする雄大な山々を眺める4万坪もの敷地に350点もの現代彫刻が展示されていました。
実は、4日に一度行ったのですが、山全体が厚い雲に覆われて視界は真っ白。しかも強風で、ところどころに雪の残る屋外展示場の寒いことと言ったら。東京の初夏の陽気に、脳天気にも素足にサンダルで出かけてきたことをモーレツに後悔しながらしばらく待ってみたものの、お日様が出て来る気配はなく、あえなく下山となりました。翌日お天気が回復したところで再チャレンジ。
いや、行って本当によかったです。抜けるような青い空に宇宙へのつながりを感じました。たっぷり3時間かけて見て回った中で、特に気になった作品3点をご紹介しま〜す。
両手を広げるようにして立った少女の像「風について」(作品名がわからなかったのですが、ご親切な読者の方が教えてくださいました!ありがとうございます)は今にも空へと舞い上がって行きそう。左手のように見えるのは羽ばたく鳩です。
これは『行列』というタイトルの作品です。「あれ、人かな…」と思い、近づいてみると、ひとつひとつは意外に簡略化された作り。むしろ少し離れた場所から全体として捉えた方が人の集まりであることがはっきりとわかる不思議な作品でした。
最後は『マイ・スカイ・ホール(天をのぞく箱)』。前日にパンフレットを見たときからとても気になっていました。広い敷地の一番端にあるひときわ大きな作品。16mの支柱からぶら下がった大きな金属製の球体を真下から見上げると、地球の向こうに無限に広がる宇宙の構図。
*****
もしこれらの作品を狭い屋内で見ていたら、これほど強く惹きつけられなかったかも知れません。彫刻として既に完成された作品が、自然との協調によって、違う次元へ引き上げられている、そんな印象でした。
雲一つない青空とのコントラスト、またあるときは満点の星空とのコラボレーション。決して同じものがない自然との調和によって、その時々で異なる表情を見せてくれることでしょう。次に来るときは、濃い緑の季節にと思ったのでした。
バリ絵画の作品にも、自然の美しさや共存して生きる人々との調和が描かれています。いまの日本にあって、バリ島のような暮らしをすることは容易ではありませんが、自然との調和は日常のふとしたことにも感じることができる。そんな感性を大切にしたいと思った休日でした。
自然と人の手によるものとの調和への2件のコメント
※は必須
いいですね、脳みそがユルユルっとして癒されました。
こんにちは、一時バリ島ののどかな風景に魅せられてバリ島通いしていました。
今は周りの環境が変って行く事が難しくなりましたが、バリ島で購入していた絵を自宅に飾って当時を思い出しています。
近代的なアートですけど、このユルユルっとした感覚はバリの風景を見たときと共通しているのかもしれませんね。
ゆうじさん、コメントありがとうございます。
はい、バリの風景や世界観と相通じるものがあるように思いました。大自然の前には圧倒的に小さな存在。そう思えば、肩の力を抜いて歩いていけそうですね。