バリアートショールーム オーナーブログ
2013.5.16

バリ旅日記⑤ 永遠の夏休み

こんにちは、坂本澄子です。家族から夏服を出したとのメール、日本も夏の訪れを感じる季節になりましたね。

特集_緑の小径夏と言えば子供の頃のことです。田舎のおばあちゃんのうちに泊まりに行った時、従兄弟のお兄ちゃんたちと裏山探検に出掛けたことがありました。慣れない林の中を後ろからついて歩いていると、皆の姿を見失ってしまいました。急に不安になり、両側から緑が迫る小径を追いかけました。やがて少し広くなった場所に出ると、そこには大きな木が。肩で息をしながら木陰にしゃがみこむと、蝉の声に交じって、時折鳥の鳴く澄んだ声が聴こえてきました。見上げると幾重にも重なる枝葉からキラキラと木漏れ日が。風の音。森の匂い。そして一面の緑。今でも思い出す、私の心の夏休みです。

 誰の心の中にも、こんな原風景が宿っているのではないでしょうか。ふとした時に思い出しては、深いなぐさめと勇気を与えられます。そんな懐かしい風景に再会して以来、私はバリのファンになってしまいました。

バリの画家たちはこんな日本人のメンタリティとどこか似た所を持っているように思います。今回お会いした7人の画家たちもそれぞれ自分の世界を持っていました。「画家としての将来の夢は?」と尋ねると、「イマジネーションを表現し、さらにいい作品を描いていきたい」と異口同音に返ってきました。根っから絵を描く事が好きで、自分の好きな絵を描きたいのだなと感じました。ある売れっ子画家はこうも言いました。「完成する端から画商が持って行く(ゴメンナサイ)ので、手元に残っているのはわずか2点だけ。いつかの日か、小さくてもいいので、自分の作品だけを飾ったギャラリーを作り、ずっと眺めていたい」と。きっと彼は自分の描く風景画の中に、自らの心の風景を求めているのでしょうね。

特集_緑に抱かれる午後イメージ次回のバリ絵画展「緑に抱かれる午後」はそんなウブドの画家たちが描く風景画、花鳥画を集めます。展示する作品構成もほぼ固まりました。これらの作品を目の当たりにして思うことは、リトグラフなど版画並みの価格で質の高い原画を購入できるということ。国内外でグループ展/個展を開催、あるいはバリ島の主要美術館で作品が所蔵されているクラスの画家の作品約40点を展示販売します。そうそう、バリ彫刻を施した額縁は何度も手を加え、かなりいいものに仕上がってきましたよ。これまでもそれぞれの作品に合った額縁を選び、額装してお届けしてきましたが、さらにバリエーションを広げる予定です。どうぞお楽しみに。

7月10(水)〜15日(祝)、どうぞあなただけの心の夏休みを見つけに来て下さい。

 明日は花鳥画の鬼才ラジックさん(I Made Rajig)の近況をお伝えします。

 

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