ご挨拶「青い海を描かない画家たち」
初めまして、バリ絵画専門サイト『バリアートショールーム』オーナーの坂本澄子です。4月下旬のオープンに先立ち、オーナーブログを開設させていただきます。今日はその第一回ということで、私のバリ絵画や当サイトに寄せる想いをお伝えしたいと思います。 バリ島というと、青い海に囲まれた南国のリゾート地をイメージする方が多いのではないでしょうか。それを仮にバリの「こちら側」とすると、私とバリの出会いは「向こう側」から始まりました。
「向こう側」ってどんな世界?「こちら側」が楽園なら「向こう側」は発展著しい新興国?
いえいえ、私は皆さまを懐かしくて、凛とした気持ちになれるような世界にご案内したいと思っています。 |
「向こう側」とはウブドを中心とした山側の地域。ここでは、白み始めた空の表情を水田が鏡のように映し出す頃、一日が祈りで始まります。どこまでも続く緑の田園風景が空と交わるあたりで、雲がゆっくりとその表情を変えていく、そんな世界です。
実は私、つい最近まで最もスピードが早いと言われる外資系IT企業にいましたので、このスローライフとのコントラストは鮮烈でした。でも、それがどこか懐かしいのです。なぜなのだろうと考えると、似ているのです、失いつつある日本の原風景に。夏休みに田舎のおばあちゃんちに泊まりに行って、いとこたちと今日はどんな冒険しようかみたいな、ワクワク感があるのです。日本にいながらそんな非日常にタイムトリップできれば最高だと思いませんか? そんな訳で、ショールームは「青い海を描かない画家たち」による作品で構成していきます。 でも、バリの絵画もお土産屋さんで売っているようなものがたくさんありますよね。本当によい作品をご紹介するために、以下のような基準で作品を選んでいます。 1)モチーフ:バリの文化や自然の美しさを表現している作品 2)高い技術力・表現力:国内外での実績、客観的評価(美術館所蔵、受賞歴、オークションでの取引)が高い画家の作品 3)独創性:伝統技法に加えて表現者としてのオリジナリティを持つ作品 また、表現者たちの息吹を減衰することなくお届けするために、版画は扱わず、画家オリジナルの原画にこだわっていきます。 当ブログは毎週水曜日と土曜日に更新します。次回はバリ絵画の各スタイルを代表する6人の表現者たちをご紹介しますね。