LABAさんの絵が繋いでくれたご縁
こんにちは、坂本澄子です。
バリの画家さんたちの絵を扱う傍ら、私自身も画家として小さな歩みを始めています。
昨年、その様子がNHKで紹介され、私の作品にもお問合せをいただけるようになり、とても嬉しく思っています。
そこで、今日はちょっと照れくさいのですが、プンゴセカンの巨匠・故LABAさんの作品が繋いでくれたご縁で、岐阜県の児島さまからご依頼いただいた、とても大きな絵(173x150cm)のお話をさせてください。
舞台は、築100年を超える古民家です。
以前は土間だった場所をリノベーションし、吹き抜けの玄関ホールが作られたのは10年前のこと。
以来、「壁いっぱいの大きな絵を飾ることが夢だった」とおっしゃる児島さまは、第一弾として、昨年10月、1階部分にLABAさんの遺作『緑にいだかれる午後』を購入されました。
それがご縁となり、2階部分の絵のご相談をいただき、
「LABAさんの絵と横幅(150cm)を合わせて、天井まで届く絵を描いてください」
と、ご依頼を受けるまでになりました。
この玄関ホールには他にはない、「ある特徴」がありました。
それは、天窓から差し込む長方形の光。
磨りガラスを通して、昼間は柔らかな陽射し、夜は幻想的な月の光が、それぞれに空間を彩り、その位置の変化で、季節の移り変わりを感じるのだそう。
児島さまからそんなお話を伺いながら、私の脳裏に浮かんだひとつのイメージが、絵になりました。苦労したのは満月の光の輪。3回失敗してやり直し、4回目でようやく納得の行くところまできました。
そして、3月7日。ついに納品の日がやってきました。
リノベーションを担当された建設会社さんが来られ、4人がかりで、30㎏を超える巨体をひっぱりあげていただきました。
さすがはプロ。足場の不安定さなどものともせず、テキパキと作業は進みます。
ついに、2点の絵が対になりました。おつかれさまでした!
真ん中の和服姿が児島さま、屈強な(?) 男性たちは野村建設さんのみなさんです。
児島さまは着付けの先生。この後、ランチをいただきながら、和の美についてお話が盛り上がりました。私も古典模様に凝っていて、実はこの作品にも蓮の葉の陰の部分に、隠し味的に青海波を描いているんです。
児島さまには1月に東京で制作途中をご覧いただいたのですが、その時のことが、ご自身のブログの中で、着物との掛け合いでとても素敵に紹介されています。
「ひと夜月夜と真綿紬のお正月」も、ぜひご覧になってみてください。
「いつか個展が開けたら、和服でお客様をお迎えしたい」、それが次の目標になりました。
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この記事を投稿しました後、児島さま、野村建設さま、それぞれに素敵なブログを更新されました。合わせてご紹介させていただきます。
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