もうひとつの満月
こんにちは、坂本澄子です。
電車の吊り広告で前から気になっていたキリン「十六夜の月」、コンビニで見つけてついに買っちゃいました。ワイングラスに注ぐと、ふわっといい香り。ベルギービールを思わせるような、やわらかい飲み口でした。これかなり好きになりそうです^o^
9月といえば中秋の名月。今年は9月27日です。月が地球に最も近づくスーパームーンとも重なるそう、大きく明るい満月が期待できそうですね。
さて、今日はバリの満月を描いた作品をご紹介します。この作品はお客様からのご依頼により制作したものです。
ご注文くださったのは、5月の「春のバリ絵画展」でウィラナタの『満月の夜に 〜フルムーンガルンガン』(左写真)をご覧になった江東区のK様。
「この絵好きだけど、ちょっと大きいなあ」。そこで、その絵の持つ雰囲気はそのままに、30x50cmのサイズで新たに描いてもらうことになったというわけなのです。
さっそくウィラナタさんに相談したところ、「そのサイズだと結構難しいけど、とにかく全力で頑張ってみるよ」との心強いお返事。確かに、元の作品は60x80cmと約4倍ですから、そのまま縮小というわけにはいきません。絵の大きさにあった構図というものがありますものね。
一体どんなふうになるのか、私もお客様と一緒にドキドキしながら楽しみに待っていました。そして出来上がった作品がこちらです。
ウィラナタさん、さすがです。。
青白い満月と石油ランプの暖色系の光。ふたつの光が交錯する幻想的な雰囲気は、元の絵の雰囲気そのままです。作家の弁を伺ったところ、「これは夜8時頃、日没後、まだ微かに明るさの残る東の空に大きな満月が昇ったところを描いたものです。牛を引きながら、家路についた農夫とその息子。その温かな関係と一日を終えた充実感を静かな情景の中に表現したいと思いました」
そして、この絵にはもうひとつ素晴らしいところが。写真ではわかりづらいかも知れませんが、キャンバスの隅から隅まで、細いところまで実に丁寧に描き込まれているのです。いい絵というのは主役以外の部分も決して手を抜かず、隅々にまで見所があるものですが、この絵の場合、暗い部分もよく見ると、葉っぱなのか土なのか、自然の息吹とでもいった何かが感じられます。それが見る人の想像力をかきたててくれる、そんな魅力ある作品です。
画家にそのことを伝えると、「久しぶりに小さな絵を描いて目を使いましたよ。おかげでいつもの倍時間がかかっちゃった(笑)でも、自分でも満足のいく作品に仕上がりました。お客様にも同じように思ってもらえると嬉しいです」
もちろんK様にも喜んでいただけました。ご注文制作は最後まで実物を見ることができない分、ご不安もあると思いますが、お部屋にあったサイズで気に入ったモチーフを描いてもらえるという点ではおすすめです。お客様のお気持ちに寄り添って、お手伝いができればと思っています。注文制作の詳細につきましては、こちらもどうぞご覧ください。
それでは、連休最終日、楽しんでくださいね〜!
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第4回バリアートサロン・・・いよいよ今週日曜日。バリ絵画の歴史と進化についてお話します