インスピレーションを与えてくれる絵
こんにちは、坂本澄子です。
ある朝、カーテンを開けたら、美しい光の層が東の空を染めていました。その手前を首都高湾岸線が通っているのですが、6時で既にかなりの台数のクルマが。そのいくつかはたくさんの荷物を積んだ大型トラックでした。
「寒い朝、まだ暗いうちから働いているひとがこんなにいるんだ」そう思うと、なんだか胸がきゅーっと熱くなりました。
あのトラックは、この前注文した絵を持ってきてくれた運送会社かも知れない、このクルマには…などと思いを巡らせると、私のこの小さな仕事も、多くの人々の協力で成り立っており、それがお客様へと繋がっています。そして、それは回り回っていつかまた私のところに戻ってくる。目に見えないけど、そんな確かな繋がりを感じました。
「幻想心象風景画 作品展」、2週間後に近づいてきました。先日、会場となる銀座1丁目のRONDOに打合せに行き、展示はガルーとウィラナタの作品8点(うち2点が新作)、それぞれを飾る位置と動線などを検討しました。RONDOは奥の部屋に窓があり、時間によって光の入り方がかなり変わります。光の描写が特徴的な作家たちの作品ですから、最終チェックは前日に行うことになりました。
ところで、「この絵を日本に持ってきてよかった!」と思う瞬間って、何だと思います?
「絵が売れたとき?」
はい、もちろんそれはありますが、どちらかと言えばそれは結果論。この朝の出来事のように、胸がじーんと熱くなるのは、絵を見て下さった方が心の底から喜んで下さったときなんです。
画家を知り、作品の制作過程に関わった人間のひとりとして、作品と共に、そこに込められた描き手の想いごと受け取ってきたつもりです。
それを見て下さった方の心に何か感じるものがあれば、例えば、穏やかな気持ちだったり、勇気だったり、時にはインスピレーション(創造的思考に対する刺激)であったりと、何かプラスの作用をもたらしてくれれば、嬉しいです。
当日はどうぞお気軽に新作を楽しみにいらして下さい。たくさんの笑顔が集まるよう、昭和のレトロな薫りいっぱいのギャラリービルでお待ちしています。
<関連ページ>
「幻想心象風景画作品展」開催概要・・・1月23日(金)・24日(土) 12:00-18:30