バリ島の昔話から
こんにちは、坂本澄子です。
ある方から、こんなバリ島の昔話を教えていただきました。
昔、バリのジャングルに、ゲッコー(トッケイヤモリ)
ある晩、ゲッコーは、
そこで翌日、王さまがホタルに訳を聞きに行くと、ホタルは、
そこで、王さまは今度はキツツキに訳を聞きに行きました。
キツツキは、
その後、王さまは、ふんころがし、水牛、と訳を聞きに行き、
雨と話をするために、バトゥール山に登った王さまは、
山を降りた王さまは、文句を言っていた動物たちを集め、
こうして、今のバリがあるのです。
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最後のくだりを読んで、いかにもバリらしいいいお話だと思いました。
バトゥール山はバリ島の北東部にある標高1,717mの活火山です。キンタマーニ高原と言った方が聞き覚えがあるかも知れませんね^o^; 噴火でできたカルデラ湖のバトゥール湖を眼下に眺める景色は、ご存知バリ島の観光名所のひとつとなっています。
バリ島では北部の山岳地帯に降った雨が地下水となり、南部の平野部に湧き出ています。その水を公平に各田んぼに分配する仕組みをスバックと言い、もう1000年以上前から続く水利組合です。これがあるおかげで、バリ島では古来水をめぐる争いはほとんどなく、豊かな水と肥沃な大地は多くの恵みをもたらしてきました。
このお話はそんなバリの素朴な暮らしを表現しているように思いました。
ところで、バリの暮らしを題材に絵を描く画家は多くいますが、バリ絵画の伝統技法を踏襲しながら、独自の作風を確立し、多くのファンをひきつけているといえば、やはりアリミニでしょう。
こちら、『ハヌマンの誕生』もヒンドゥ神話の場面とバリの暮らしが融合され描かれています。青く清らかな水が、山々に降り注ぐ恵みの雨を思い出せてくれますね。
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