バリアートショールーム オーナーブログ
2014.11.19

満月の夜を描いてほしい

こんにちは、坂本澄子です。

寒くなりましたね。ついにコートを出しました。

夏の盛りの7月、新作発表会『光の風景』にたくさんの方が足を運んで下さったWIRANATA。彼を紹介したムービーを覚えておられるでしょうか。

もしまだ観ておられなかったら、3分間ぜひおつきあいください。(こちら)

 

その最後にこうありました。

「バリでは満月は永遠の平安をもたらすという。

彼が満月の夜を描いたらどんなだろうか」

月の満ち欠けを元に暦が回るバリ島では、満月は特別な夜。神社や家寺で満月の祭礼が行われます。

満月の夜に空を仰ぐバリ島で満月をご覧になった方は、きっとわかって下さいますよね。

まるで昼間のように明るく、大地を蒼白く包み込む月の光は言葉にできないほど美しく、厳かな気持ちにさせられます。

以来、彼に満月の風景を描いてもらうことを、ずっと心の中であたためてきました。

 

ある時、そのことを話すと、彼の頭の中に絵のイメージが浮かんだようでした。

満月の夜に空を仰ぐ2「水を張った棚田に満月が映る光景はどうだろうか。

小さな神社でひとりの女性が祈ってるんだ」

彼の言葉はまるで透き通った湧き水のように、乾いた心に染み渡っていきました。

サイズは60x80cm。前回の『光の風景(70x100cm)』で実感したのは、ある程度の大きさがある方が、画家が絵と向き合う時間が長くなる分だけ、彼の絵を構成する力や描写力がよりよく伝わるということでした。

前作のときのように、まだか、まだかと首を長くして待つんだろうなと思いつつも、

彼の頭の中にあるものをすっかりキャンバスに写し終えるまで、

その絵に向き合い続けてほしいなと思っています。

完成の日を一緒に心待ちにしていただけたら嬉しいです。

 

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