エベンさんのバリ絵画描き方講座
こんにちは、坂本澄子です。先週のバリも暑かったですが、日本も負けず劣らず蒸し暑くなってきました。近畿と東海地方では早くも今日梅雨入りしたようですね。
今回バリに行って嬉しかったのは花鳥画家のエベンさんと再会できたこと。エベンさんは私が初めてバリを訪れた時に、四日間絵の弟子入りをした人(詳しくはコラムをご覧下さい)。彼の作品が私をウブドに導いてくれたのですから、私にとってある意味、特別な画家さんなのです。そんな訳で、ちょっとお恥ずかしいのですが、絵を習ったときの模写を例に、バリ絵画の典型的な描き方をご紹介したいと思います。制作過程を知っていただくことで、バリ絵画をさらに身近に感じていただければ幸いです。
まず鉛筆で下絵をしっかり描きます。次に黒で陰影をつけます。この時、水をたっぷり含ませたもう一本の筆でぼかすように濃淡をつけるのがポイント。乾いたら、その上に色を重ねます。基本的には背景→手前の順番に塗り重ねていきます。バリ絵画では多くの場合、アクリル絵の具を使います。水彩絵の具と同じように水で溶いて簡単に使える上に、乾くと耐水性なので、作品の美しさを長く保つことができるのです。
仕上げにバリ絵画に特徴的な竹筆が登場。作品に合わせて画家が自作するもので、この作品では、葉の輪郭や葉脈など強調したい箇所にシャープな線を描いたり、プルメリアやオウムのくちばしにハイライトを入れたりするのに使いました。これで絵にグッとメリハリがつきました。最後はエベンさんの作品の最大の特徴である野鳥の羽毛です。細い筆を使っておなかのふかふか感と翼のしなやかさを描き分けていきます。これで二羽のオウムがこの絵の主役になりました。完成〜。
この作品の原画と私の習作模写は今でも我が家に大事に飾ってあります。これを描いた時には、自分がバリ絵画を扱うようになるとは想像すらしていませんでした。思えば不思議な出会いです。これと前後してアートルキサンの木村さんとの出会いがあり、IT業界からバリ絵画という全く別の世界へ道が繋がってしまったのですから。私がこの年齢になってまったく違う世界に飛び込んだのを見て、以前の同僚は「意志あるところには道が拓けるね」と言ってくれました。次に会う時には「思い切ってやってみてよかったね」と言ってもらえるよう、さらに努力を重ねていきたいと思います。
久し振りにエベンさんを訪ねると、変わらぬ笑顔で迎えてくれました。少し前にお客様から「新築のリビングに飾る大きな絵」のご注文をいただき、制作をお願いした作品にかかっているところでした。4月の展示会でもエベン作品は人気が高かったので、7月のバリ絵画展「緑に抱かれる午後」も楽しみにしていて下さいね。
エベンさんのバリ絵画描き方講座への3件のコメント
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坂本澄子様
初めまして!ふとした事からこのブログでワヤン・エブンに写真上で12年振りに再会出来、有難うござ
いました(^ー^)、久しぶりのワヤンはふくよかになり大人になって(当然ですが…)時の流れを感じました
面影は目元に残ってて、懐かしかったです、私がワヤンと出会ったのはバリアン画家で有名に成ったクトゥ・リエール氏の自宅の中庭のあずまやで、プンコセカンスタイルの絵を習って描いてた時でした、まだ学生さんだった ワヤンは笑顔で初心者の私の絵を覗き混んで、多少の会話をしたのですが、
そのときその時は絵の好きな学生さんだなあと思っただけでした
まさか画家になるとは驚きでした、時々バリアートのサイトで画家に成り、人気の有る絵を描いてるのも知ってて、渡バリの際に彼のギャラリーを探したのですが見つからずに今日まで来ています
私も直にワヤンの絵を見て習いたいのですが場所は何処に有りますか?教えて頂けると嬉しいです
坂本様もウブドの自然に癒されたのですね♪私はウブドとの付き合いは2000年からなので、もう14年になります、私も子供の頃の原風景に出会ったような懐かしさをウブドに感じました、バリの神様に導かれ今のお仕事を見つけられたのじゃないかと思います、私もそうでしたから
これからも素敵なバリアートをバリファンに紹介して下さいね♪
こんにちは
バリ絵画をテレビで知りました。いつか、ネットではなく、実物を鑑賞したいなーと思った次第です。
突然のご相談にならますが、私、数点、ベトナムの絵画が、有りまして、販売をしたいのですが、その術がわからない状態です。実は義理兄がベトナム人で、販売できないかなーと相談を受けたのですが、そのままにしてた次第です。そんな時、坂本様の活動を知った次第です。ほんの数点ですが、絵のわかる方、好んで頂ける方の元で楽しんでいただきたく、今回、コメント欄に書かせていただきました。もし、可能でしたら宜しくお願い致します。
先ほどコメント欄に記載しましたお柴です。身の程知らず、場違いな所にコメント記載してしまったことに気がつき、慌ててしまいました。大変失礼しました。