バリアートショールーム オーナーブログ
2019.1.26

アトリエ訪問③ ウィラナタ-前編

こんにちは、坂本澄子です。

寒いですね〜。

インフルエンザが猛威をふるっています。

どうかくれぐれも、うがい、手洗いをお忘れなく。

 

さて、今日もバリ島のアトリエ訪問をお届けします。

第3回は予定を変更してウィラナタさんの近況をお伝えします。

バリの民家の特徴で、ウィラナタさんのご自宅も広い敷地に、いくつもの建物が点在しています。

門を入って行くと、8匹のワンちゃんが「ワン ワン ワン」とお出迎え。

ウィラナタさんは相変わらずカッコよく、ちょっとドキドキしながら、アトリエへ。

 

実は、伺ったのには大きな目的がありました。

作品小冊子『光の風景』をご覧になったお客様から、この絵を描いてほしいとご相談を受けたのです。

それがこちら、嵐を題材にした作品です。

『避けどころなく』WIRANATA 150x80cm

「荒れ狂う嵐の中、無力で小さな人間の存在。

椰子の木からビュンビュンという風の音が聴こえてきそうなほど。

現実が過酷であるほど、遠くの空のかすかな明るさ、その光を映し出す水田が美しさが、希望を感じさせてくれる気がします」

お客様はこの絵を気に入られた理由を、そう話してくださいました。

東京にお住まいということもあり、ショールームにもお越しいただき、何度もお会いしていますが、

「ただ美しいだけでなく、その時々の気持ちに寄り添ってくれる絵を持ちたい」

と、確かな審美眼をお持ちです。

「お客様の思いをしっかりとお伝えせねば」

パワポで説明資料まで用意していました。

汗をかきかき説明する私に静かに耳を傾けながら、

ウィラナタさんは作品アルバム(なつかしのフエルアルバム)を取り出し、

「嵐の絵はこれまで4点描いていて、これは3点目なんだ」

習作として小さめの絵を仕上げて、それから大きな作品にチャレンジしていったそうです。

「椰子の木は大地に根をしっかりと張り、強風にあおられても、倒れない強さを持っているんだよ」

と教えてくださいました。

お客様の思いは何とか伝わったようでした。

ほっとしている私に、1枚の絵を持ってこられました。

(次回に続きます)

 

<関連ページ>

ウィラナタ特集ページ

作品ページ

 

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2019.1.19

アトリエ訪問② ラジック

こんにちは、坂本澄子です。

今日もバリのアトリエ訪問記をお届けします。

今週はラジックさん。

正確なデッサンと美しい構図で、熱帯の植物と鳥たちを描いた作品で、「バリアートショールーム」でも人気の画家です。

ラジックさんの最近のトピックスは、バリ絵画の技法を次の世代に「伝える」こと。

バリ絵画の伝統的な技法である、墨で陰影をつけた上に色を重ね、竹筆で描くシャープな輪郭線とぼかしのテクニック。

ラジックさんの素晴らしい作品も、これらの高い技術力がベースにあります。

 


バリ絵画は中世ヨーロッパのマイスター制度に似たところがあり、親方(多くは父親だったり叔父さん)から息子や甥に口伝され、受け継がれてきました。

ラジックさんもバリの若い画家さんたちはもちろんのこと、求められれば、外国人アーティストにも、惜しみなくその技法を伝授しています。

昨年、あるお客様から「ラジックさんに絵を習いたい」とお問合せをいただき、ご紹介して8月に1週間弟子入りされたのですが、「とても熱心に教えていただきました」と、喜んでおられました。

日本に帰国されてからも、メールでのやりとりが続いているそうで、私も嬉しいです。

 

そんなラジックさん、ご自身の制作活動にも意欲的に取り組んでおられますよ!

アトリエ兼ギャラリーに飾られた作品を見せていただきました。

その中にとりわけ目を引いた一枚の絵がありました。

バリ島の田んぼでよく見かける白鷺が、水辺に茂る植物や花を背景に描かれ、足元には水紋が装飾的に広がる作品です。

ただ、サイズをお聞きしたら横幅120cmと、かなり大きめでした。

同じモチーフで、日本のお部屋にも飾りやすいサイズでお願いしてみようと思っていますので、どうぞお楽しみに!

そうそう!ラジックさんの絵に触発されて(笑)、私もこんな絵を描いてみました。

 

<関連ページ>

ラジック作品ページ

バリ絵画の描き方

 

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2019.1.14

今年もよろしくお願い致します

12月下旬からバリ島に行っていました。

210日サイクルで1年が巡るバリ島では年末年始もごく普通の日。

そのおかげで、気兼ねなく画家さんたちのアトリエを回ることができました。

出発前にスマトラ島沖の海底地震による津波のニュースが飛び込んできて、

バリ島は大丈夫だろうかと心配していましたが、東北と九州くらいの距離があり、

みなさん、変わりなく、制作に励んでおられましたよ。

と言うわけで、2019年最初のブログは、画家さんたちの近況をお知らせします!

 

まずはガルーさんから。

昨年夏に国内の著名アーティストたちが首都ジャカルタに集結し、1作家1展示室の企画展が開催されました。

ガルーさんは1年がかりで、40x60cmの小さめの絵10点を仕上げて展示に臨み、作品は完売。

今年も8月に夏までに大作3、4点を仕上げて、再びジャカルタでの企画展に参加するそうです。

とても忙しそうですが、しなやかでタフなのは相変わらず。

「大きい絵の方が好きだわ。絵の風景の中に自分がいるように感じながら描けるもの」

と、チャーミングな笑顔で話してくれました。

しばらくは日本でガルーさんの新作は難しいかもしれませんが、「大作の合間に何か描いたら連絡してくださいね!」とお願いしておきました。

そうそう、ご自宅の敷地内に建設中だったヴィラがついに完成したみたいですよ。

次回はラジックさんとソキさんの近況をお知らせします。

 

 

 

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