ギャラリーに住まう
こんにちは、坂本澄子です。
毎日寒いですね。
私は朝が早い方なのですが、冬至を過ぎた後もしばらくは、日の出はむしろ遅くなっていくと知ったのは、わりと最近のことです。
ペールブルーの東の空に太陽が顔を出す瞬間は、いつも畏敬の念を覚えます。
今日はそのターニング・ポイント。
これから日ごとに早まっていく朝が楽しみです。
さて、今日もお便りをご紹介します。
兵庫県のFさまからいただきました。
「届きました! 思っていたよりも横長で驚きました。
とても立派な額装で、これにも驚きました。
バリ好きの人なら、この女性たちはバリ人とすぐわかると思います。
お祭り(婚礼)の衣装で、皆さん華やいだお顔をされていますね」
とは、BOLITさんの作品『Sunshine Smiling II』のこと。
ポップでモダンな作風で、50x150cmと存在感たっぷりの一枚です。
Fさまは毎年バリに通いつめるほどの、大のバリ贔屓。
「さすがに今年は断念しました」と、かなり残念そうですが、
長年かけて集めた、絵画、彫刻、オブジェがお部屋を彩っています。
日本に居ながら、バリの空気を味わっておられるようですね。
新たに仲間に加わった『Sunshine Smiling II』、ご主人さまとお嬢さまもお手伝いされ、チェストの上に飾られました。
モダンな絵は初めてとのことですが、とてもいい感じです。
お部屋を見渡すと、そこはまるでウブドのギャラリー。
ところ狭しと、さまざまなスタイルのバリ絵画が飾られています。
家じゅう、絵のない壁はほとんどないほど。
大好きなものに囲まれて暮らすって、素敵ですね。
実は、Fさまとは不思議な出会いがありました。
10年近く前にウブドで購入した、畳一畳を超えるほど大きな花鳥画。
現地で額装したため、日本にどうやって運ぶかが問題になり、ギャラリーに何ヶ月も置かせてもらっていました。
そのギャラリーのお馴染みさんだったFさま、そのプルメリアと野鳥の絵の見事さに、思わずシャッターを切ったそうです。
「絵を習いに来た日本人が、画家から買ったものだよ」
月日は流れ、ある日「バリアートショールーム」のブログをご覧になっていたとき、忘れもしないあの大きな絵が飾られているのが目に飛び込んできたそう。
「すぐには信じられなくて、写真を引っ張り出して、何度も見比べました。
「そして、あの絵をお求めになったのも坂本さんで、絵の勉強に来ておられたのも坂本さんと、ようやく一本の糸で繋がりました」
そのことを伺ったのは随分後になってからですが、ご縁って不思議ですね。
その絵はいまもリビングに大切に飾っています。
そういえば、最初に買っていただいた絵も、サイズは異なりますが、やはり横に長い絵でしたね。
これからもずっと、長〜いご縁になることを願っています。
普通の毎日が戻り、Fさまがまたバリに行ける日が早く来るといいですね。
感謝セール、1月末まで延長して実施中です。
残り福、ぜひご覧になってみてくださいね。コチラをどうぞ。
初春を迎える間
新年あけましておめでとうございます。坂本澄子です。
いつもと違う新年を迎え、不安も多いこの頃。
気持ちがぱっと明るくなる嬉しいお便りをいただきました。
岐阜県Kさまからです。
BOLITさんの『Sunshine Smiling』を迎春のしつらえで飾っていただきました。
アメリカンポップアートの巨匠、アンディ・ウォーホルのマリリン・モンローを彷彿とさせる作風。
陽光に写し出された、気品ある微笑み。
バリ絵画に新風を吹き込む若手アーティスト、BOLITさんの初期の作品です。
7年前にこの作品を手にしてから、この絵が嫁ぐのはどんなところだろうと、ずっと楽しみにしてきました。
どちらかというと、モダンなお部屋をイメージしていました。
迎え入れられたのは、古民家の純和風空間。
それがしっとり美しく調和しているのは、なんとも嬉しい驚きでした。
添えられているのは、昨年お参りされたという「熱海の来宮神社の繭玉」と、花器に見立てた「岡崎の手筒花火の筒」。
そのひとつひとつに、日々の暮らしを大切にされている住まい手の心を感じます。
『なぜか惹かれた “Sunlight Smiling”。
我が家に吹き込む新しい風をお迎えします』
先の見えない毎日ですが、素朴で小さな楽しみは至るところに見つけられますね。
Kさまから教えていただきました。
本年もどうかよろしくお願い致します。
バリ絵画のあるお部屋 ー ずっと前からそこにあったような
こんにちは、坂本澄子です。
金木犀の甘い香りが街を包み、マスクをしていても、ちょっと幸せな気分。いい季節になりましたね。
まだ色々ありますが、新しいスタイルでの日常が少しずつ定着しつつあるのを感じます。
皆様はいかがお過ごしでしょうか。
さて、今日は岐阜県のKさまからのお便りをご紹介させていただきます。
「新しい感覚の澄み切った色づかいがステキで、見入ってしまいました」
そう言って、ご注文くださったのは、ラジッグさんの『森のフクロウ』です。
Kさまは様々なフクロウたちをコレクションされている、大のフクロウ好き。
素敵な古民家に、集めたフクロウたちをディスプレイする専用のお部屋を設けられているほど。
この小さな森のフクロウたちがお目にとまって、嬉しい限りです。
「やはり実物には感動します。嬉しすぎて昨夜は眠れませんでした」
と、送ってくださった写真がこちら。
まるでずっと前からそこにあったように、空間に自然に溶け込んでいます。
バリの職人が手彫りした額縁がとてもよく合っています。
下に目を移すと、ブリキのフクロウと、表面に翼を広げた姿が描かれた壺が飾ってあり、Kさまの優しいこだわりを感じました。
それぞれの作品が嫁いだ先で新たな生命を与えられた姿を見るのは、私にとってこの上ない幸せです。
嬉しいお便りをありがとうございました!
バリアートのあるお部屋 〜 リビングのこだわり空間
こんにちは、坂本澄子です。
梅雨ですね〜。
いま郷里の広島に帰って来ています。
夜中にさぁーと瓦を濡らす雨の音を聴いていると、東京のマンション暮らしで忘れかけていた、自然に包み込まれる感じを思い出しました。
雨も悪くないですね。
お客様に作品をお送りした後、いつも「そろそろお受け取りいただいた頃かな」とか、「気に入っていただけたかな」と、かなりソワソワ、ドキドキしています。
そんな時、お客様から「届きました。ありがとう」とお便りをいただくと、もう「嬉しいっ」って感じになります。
今回もそんな至福の時間をいただきました。
神奈川県Kさまからのお便りです。
「本日ラジック氏の恋するオウムⅣが届きました。
直に見ていなかったので多少の不安はありましたが、
想像以上に素
すぐにリビングに
様々な国籍のオブジェたちが集うリビングの一角。
仲間に加わった一枚の絵は、まるでずっと前からそこにあるみたいな、
不思議な調和を見せていました。
きっと、それぞれに素敵な出会いがあって、今ここに置かれているのでしょうね。
「絵は心の潤いですね」
と仰るKさまの、温かなまなざしを感じました。
素敵なお便り、ありがとうございました!
これからも、心に潤いを感じていただける作品をお届けできるよう、頑張ってまいります。
バリアートのある暮らし こだわりの空間に
こんにちは、坂本澄子です。
関東甲信越地方では、今日「記録的な6月の梅雨明け」を迎えたそうです。
いよいよ熱い夏がやってきますね。
空を見上げると、火星、満月、木星が並んで見えました。
火星のオレンジの光の美しいこと。
さて、今日は「バリアートのある暮らし」をお届けします!
横浜市のI 様に、作品を購入いただいたのは、今年1月のこと。
そして、つい先日お部屋に飾りつけされ、私もご自宅にお邪魔してきました。
6ヶ月も??
はい。実は、I様ご夫妻はシンガポールでお仕事をされていて、
帰国されるのは年に数回なのです。
しかも、滞在時間は数十時間という超ご多忙ぶり。
昨年、横浜にご自宅を新築され、アンティークの調度品や選りすぐりのアートでこだわりの空間づくりが進行中。
斬新な設計のお住まいですが、中でも素敵なのが、地下にある書斎です。
チベットから届いた、かくれんぼができそうな大きな収納箱。
魔法でも書かれていそうな書物。
ぬくもりのある木の床にゆったりとしたソファ。
照明を抑えた空間にいると、何だかもう別世界です。
そんなお部屋に飾っていただいたのは、幻想的な月あかりに魅入られてしまいそうな、ウィラナタさんの『満月の夜に』です
シンガポールから目と鼻の先のバリ島には何度も足を運ばれ、ギャラリーを訪ねてはいろんな作品をご覧になったそうです。
もちろん、ウィラナタさんの光の風景にも早くから注目されていました。
バリアートショールームのウェブサイトも、以前から見て下さっていたそうです。
最終的に「これにしよう」と決めて連絡を下さったと伺い、感激しました。
凝縮された時間を日本で過ごされ、再びシンガポールに戻られる途中、空港からわざわざお電話をくださり、写真を送って下さいました。
今回のご帰国では、アンタラさんの作品も買ってくださいました。
留守を守っておられるご両親様にも、かわいいと好評だったそうです。
地下へ降りる階段の踊り場には、GAMAさんの緋色の熱帯スイレンが白い壁によく映え、
廊下にはANTARAさんの2人の少女。
書斎までのアプローチは、まるでアートが誘うショートトリップです。
これでまた、帰国される楽しみが増えたらいいなあと、嬉しさのおすそ分けをいただきました。
5周年記念セールを好評開催中。ウィラナタ、アンタラ作品を今だけの特別価格で。
バリアートのある暮らし 濃密な深いエネルギーを感じる風景
こんにちは、坂本澄子です。
突然ですが、
高額な絵の場合、やはり実物をご覧になりたいですよね。
今日お便りをご紹介する、大阪府吹田市のA様も、昨秋のバリアートサロンに申し込みをいただいていたのですが、急にご都合がつかなくなり、「次の機会にぜひ」と申し上げたものの、大阪からではなかなか…。
春の足音を微かに感じる2月のある日、A様からWIRANATAさんの『静寂に包まれる朝』の購入について相談したいと、ご丁寧なメールを頂戴しました。
「もし東京へ来られるついでがありましたら、お姉さんのガルーさんが描かれた風景画など、他にも作品をご覧になって決めていただけますよ」
そうご案内したところ、既にこの作品に決めておられるとのこと。
そこで、お受け取り後、一週間以内であれば、理由に関わらず返品可能であることをお伝えして、ご安心いただきました。
そして、いただいたお便りがこちらです。
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想像以上に、濃密な深いエネルギーを感じています。
朝の太陽の光に包まれながら、大自然の生命が躍動し始め、また、人間の日常も大自然の営みに溶け込んでいる光景、
戻りたい場所に出会えたような、懐かしさと大自然の源のような力強さも感じています。
素晴らしい絵に出会え、私の日常や地球が豊かな光に包まれていることをあらたて感じ
ています」
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本当に嬉しかったです。
私がこの絵から感じたことを、同じように感じてくださる方があり、感動は連鎖するものですね。
A様は昨年NHK Eテレ『明日も晴れ!人生レシピ』をご覧になり、初めてバリ絵画をお知りになったそうです。
私の小さな活動が実を結び始めた嬉しさに、身が引き締まる思いです。
繊細な風景画のように、写真ではお伝えしきれない作品も、現物をご覧いただくことで、ご納得いただけると思います。
地方にお住いの方も、東京方面に来られる機会がございましたら、ぜひお気軽にバリアートショールームにお越しください。(事前にご予約をお願いします)
また、さらに嬉しいことには、A様は番組の中で紹介された、私が描いた桜の絵をご覧になって、
「こぼれるほどに花が咲き誇った桜の木の絵に、何とも言えない感動を受けた」と言ってくださいました。
折しも、桜が咲き誇る季節。
100号の大きな桜の絵を取り出してきて、ひとり夜桜を楽しみました。
花いっぱいの春。
季節のオススメページ「SWEET FLOWERS」もどうぞご覧になってくださいね。
バリアートのある暮らし ついに憧れの大きな絵
こんにちは、坂本澄子です。
今日もお客様からの嬉しいお便りをご紹介します。
千葉市にお住まいのS様はご夫妻揃って大のバリ好き。これまで何度かバリ島を旅行され、その度に絵を買って帰りたいと思っておられたそうです。
ところが、いざギャラリーに入ってみると、あまりの商売熱心さに落ち着かず、何を選べばよいのかわからなくなり、結局買わず仕舞いに。。。
お部屋の中にはご覧のような、バリ雑貨のお店で購入されたオブジェたちのコーナーを作り、いつかその中心に大きな絵を飾りたいと思いを巡らせておられました。
知り合いの日本人の画家のタマゴさんにご相談もされたそうですが、大きな絵となるとキャンバス代だけでもかなりの出費に。。いっそのこと壁に直接描いてもらおうかと、思いは募るばかり。
そんな時、バリ島の絵画を提案してくれるらしいと、「バリアートショールーム」のことを知ってくださり、お問い合わせをいただきました。
ご予算をお聞きして、バリアートショールームのサイトを見て、「こんな感じの絵が好き」と教えていただいた後、いくつか作品画像をお送りして見ていただきました。すると、「夕日のきれいな、大きな海の絵はないですか?」と具体的なご希望が。
バリアートショールームでは、海の絵は扱っていなかったので、バリ島の信頼できるギャラリーに問い合わせをしたところ、これはと思う候補が何点か見つかりました。
お客様のご予算をラクラク下回るお値段で、波の感じや夕焼けの空がなかなか素敵な絵。お客様も気に入ってくださり、早速お取り寄せさせていただきました。
カジュアルに飾りたいというご希望から額縁には入れず、キャンバスの側面にも絵が見えるよう、ひとまわり小さな木枠に張り替えて、そのまま飾っていただいています。
大きな絵は玄関から続く廊下に、そして、残りのご予算で、玄関のシュークローゼットの上にもう一枚。こちらはまるで誂えたように、ジャストサイズの花鳥画です。
「お部屋が明るくなりました。見る角度によって、違う絵のような魅力を楽しんでいます。眺めているうちに想像の世界が広がっていくようで、かなり癒されますね」
早速、バリ絵画のある暮らしを楽しんでおられるようです。
「バリアートショールーム」ではサイト掲載作品以外にも、ご希望に応じて作品のご提案をさせていただいています。どうぞお気軽にお問い合わせくださいませ。
バリアートのある暮らし 100年の古民家へ嫁いだ絵(後編)
岐阜まで納品に伺ったのには訳がありました。
K様の元々のご希望は、玄関ホールの吹き抜けを貫く大きな絵。一目惚れで購入された『緑にいだかれる午後』は1階部分に、そして、その真上に天井まで届くさらに大きな絵を飾り、それらを対の作品として空間構成したいとお考えだったのです。
写真も送っていただき、そこに合成シミュレーションしながら、何人かのアーティストの作品もご紹介していました。ですが、どうしても自分自身の目でその場所を確認したくて、K様にお願いして、ご自宅にお伺いさせていただくことになりました。
それは想像していたよりも、遥かに素敵な空間でした。
焚き染めた香に迎えられて一歩足を踏み入れると、天窓からは陽光が降り注ぎ、漆喰壁と太い柱が積み重ねられた時の重さを伝えていました。
「夜になると、天窓の向こうに月が流れていくのが見えるのですよ」
K様が話してくださるその光景が目に浮かぶようでした。
地元産のお茶受けで温かいおもてなしをいただきました。利平栗は普通の栗の2〜3倍はありそうな立派な栗で、ラム酒の香りを効かせた上品な甘さのシロップで煮詰めて作られたお菓子はK様の手作り。
そして、もうひとついただいたのが、鮎の甘露煮でした。K様が時々お散歩をされる木曽川水系の根尾川は浅瀬が多く、この時期澄んだ水の中に鮎が泳ぐ姿が多く見られ、白鷺もやって来ます。
ある日、川の中に入って鮎を釣っているオジさんさんから、自分が作る鮎の甘露煮は絶品だと声をかけられ、たくさん分けてもらったのだそうです。何時間もかけて炊いた自慢の甘露煮は骨までやわらかく、頭からパクリと何匹でもいただけそうな美味しさでした。
そんなお話を伺っていると、初めて訪ねたこの土地が、澄んだ水と豊かな土壌に恵まれた場所であり、それはLABAさんの絵から感じる土の匂いとどこか共通するものがあると思われました。
そんな思いでもう一度吹き抜けを見上げてみると、1階のLABAさんの絵と天窓を結ぶもう一枚の絵のイメージが頭の中に湧き上がってきました。
思わず、「私も描いてみたいです」と半ば冗談で呟いた一言を、K様はさっと受け止めてくださいました。
「それ、いいと思います。私は坂本さんの感性が好きで、数多のバリ絵画の中からこの絵に出会うことができたのだから」
私はしばらくキョトンとしていたのではないかと思います。やがて、その意味していることがわかると、とてつもない不安が押し寄せてきました。ラバさんが何年もかけて描き上げた大作。それにふさわしい絵が自分に描けるだろうか。
そんな不安が伝わったかのように、K様はこう言って声をかけてくださいました。
「誰かを喜ばせようとするのではなく、坂本さん自身がワクワクできる絵を思い切り描いてください」
感謝して、私はこの素晴らしい機会をお受けすることにしました。
ラバさんの訃報を知ったのは、翌日大阪で用事を済ませて帰京する新幹線の中でのことでした。最近、少し歳をとられたかしらと思うことはありましたが、あまりに突然のことに、しばらくは信じることすらできませんでした。
ラバさんの絵にはバリの人たちが持つ「ある世界観」があります。
偉大なる自然(そこに神々が宿ると、バリの人々は考えます)から恵みをいただき、育まれる生命(いのち)。それは人間も動物も同じで、自然に包まれる小さな存在。そんな世界観がLABAさんの描く、あの深い緑と個性的な動物たちに繋がっているのではないかと思いました。それは私たち日本人にとっても、原風景に出会ったような懐かしさを感じさせてくれています。
わずか4年間でしたが、LABAさんの素晴らしい作品を扱わせていただき、憧れ続けた最後の大作をお客様に無事にお届けできたことをとても嬉しく思っています。
LABAさんのご冥福を心からお祈りします。
<関連ページ>
LABAさんの絵は最後の一点となりました。LABAさんが少年時代を懐かしんで描かれた作品『少年たちの情景』は、私たちの心にも、子供の頃の懐かしい光景を思い出させてくれます。
バリアートのある暮らし ー 100年の古民家に嫁いだ絵(前編)
こんにちは、坂本澄子です。
10月8日にプンゴセカンの巨匠、LABAさんが亡くなりました。
森に棲む南国の鳥や動物たちを個性的な表現で描き、日本にもたくさんのファンをお持ちでした。あまりに突然のことに、まだ信じられない気持ちでいっぱいですが、「よい人生を送り、静かな最後でした」とご家族から伺いました。
LABAさんのご冥福を心からお祈り申し上げます。
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今日の「バリアートのある暮らし」はLABAさんの遺作『緑にいだかれる午後』のお話です。
この作品との出会いは、初めてLABAさんを訪ねた2013年に遡ります。
アトリエにひときわ目を引く大きな作品がありました。サインは既に入っており、2011年とありました。
一度は筆を置いたそうですが、ご自身でも気に入っておられ、手元に置いて、折に触れては手を入れていると、話して下さいました。
その頃の私は「バリアートショールーム」を立ち上げたばかりの駆け出しで、「いつかこんな大きな絵を扱えるようになりたい」とただ憧れるばかり。その後もLABAさんのアトリエを訪ねる度に、その絵がまだあることをそっと確認しては、高嶺の花を見守っていました。
それから4年、今年の夏にバリアートショールームのトップページを久し振りに衣替えすることになり、LABAさんにお願いして、トップ画像に使わせていただきました。
「今年こそはあの絵を扱いたい」
そんな思いを胸に秘めていました。
2ヶ月ほど経った頃、バリアートショールームに1件のお問合せが入りました。
岐阜県にお住まいのK様とありました。
お電話でお話を伺ってみると、100年を超える古民家にお住まいで、10年前に改築した際に、土間だった部分を吹き抜けの玄関ホールにリノベーション。そこに大きな絵を飾りたいと、計画を温めてこられたのでした。
「以前バリ島を旅行した時、画家さんに1日島を案内してもらいました。その方の人柄や絵に対する溢れるような優しさが今でも心に残っていて、バリ絵画がいいなと」
インターネットでも色々調べられたそうですが、これといった作品に出会えず、そうこうしているうちに、NHKのEテレ『明日も晴れ!人生レシピ』(2017/5/19放送)で、バリアートショールームが紹介されたのをたまたまご覧になったそうです。
「こんなに洗練されたバリ絵画があるのだと驚きました。特に、御社のサイトにある、卵を3つ抱えた梟と白いオウムの絵がいいなと思っています」
K様が気に入っておれらたのは、LABAさんの『緑にいだかれる午後』でした。
ご縁があるというのはきっとこんなことを言うのでしょう。
ほぼ同じタイミングで、LABAさんの奥様の火葬式を行うことになり、何かと物入りのため、あの絵を売りたいというオファーが入ったのです。
それからお話はトントン拍子に進み、日本で額装した大作『緑にいだかれる午後』を車の荷台に積みこみ、岐阜のK様の元へと出発したのは、10月8日の朝のことでした。
ちょうどその頃、LABAさんが息を引き取られているとは、想像だにしていませんでした。(続く)
<関連ページ>
LABAさんの絵は最後の一点となりました。LABAさんが少年時代を懐かしんで描かれた作品『少年たちの情景』は、私たちの心にも、子供の頃の懐かしい光景を思い出させてくれます。
バリアートのある暮らし ー 昔聴いたバリハイに憧れて
突然ですが…「バリハイ(Bali Ha’i)」ってご存知ですか?
バリハイ?チューハイ??ブルーハワイ???
そんなオハズカシイ思考回路を巡っていた私。
バリハイとは、’58年に映画化されたミュージカル『南太平洋』に出てくる、伝説の桃源郷の島なんだそうです。
この度、『恋するオウム』をご購入いただきました。
「バリには行ったことはないのですが、昔々『南太平洋』という映画を観た時、「バリハイ〜〜♫」という歌声がとても耳に心地良く響いてよく覚えてます。
ずっと昔で子供だったのに、何でこの映画を観たのか不思議です。ラブロマンスなのにね。
「そんな記憶が、今こうしてバリの作家さんの絵画が手元にやってきたことで、あの時のあの歌声がまた聞こえてきたようで、ひとりどっぷり思い出に浸ってます。
*****
この映画、バリ島が舞台というわけではないそうですが、ふとスイッチが入って思い出の配線がツナガルことってありますよね。
「我が家でオウム君がすっかり馴染んでくれてます。ラスティもお気に入り(笑
と、こんなかわいい写真も送ってくださいました。
いや〜ん、かわいい〜。
5歳のシェルティのラスティ君、まるで笑ってるみたいですね。
この絵を喜んでくれてるのかな^o^/
鳥が好き!というご主人も気に入ってくださったそうです。
素敵なメッセージ、ありがとうございました。
この『恋するオウム』のPart IIが完成し、本日入荷です。
作家はバリ島で最もすぐれた画家のひとりと、イタリア芸術協会から太鼓判を押された、あのラジック氏。構図の巧みさはもう絶妙、絵が立体的に大きく見えますよ。