バリアートショールーム オーナーブログ
2018.3.17

季節のオススメ 花の力をいただく

こんにちは、坂本澄子です。

高知での開花宣言第一号を皮切りに、桜前線北上中。東京でも桜のつぼみがふっくら。あと数日で咲き始めそうです。皆様の街ではいかがですか?

年を重ねるごとに時の流れが早くなると感じるこの頃、今年こそはゆっくりと、春の花々を楽しみたいなと思っています。

 

画家と作品_20180302

完成したばかりの作品を手に

さて、先日、ラジッグさんの花の新作をご紹介したところ、嬉しい反響をいただきました。

ラジッグさんのいつもの画風と違うので、「あれ?」っと思われた方もあったかもしれません。

実は、ラジッグさん、これまで2回、大きく画風が変わった時期があるのです。

画家の画風が変わることは珍しいことではなく、ピカソなどは、愛する女性が変わるたびに画風が変わったというエピソードもあるくらい。

5年前に初めてアトリエに伺ったときには、既に今回ご紹介したような、花びらを間近にとらえた、大きな絵を描かれていました。

PP041自宅ギャラリーには、おなじみとなった、額からはみ出すように描かれたそれまでの作品と、花の大きな作品がちょうど半分:半分。さらにはご近所の絵描きさんたちの作品も加わり、とても賑やかでした。

日本のお客様には前者の作品のファンも多く、バリアートショールームでは、あえて前のスタイルにこだわり、写真のようなバリ島らしい熱帯花鳥画を中心に制作をお願いしてきました。

画家としての表現スタイルが変わっておられるのに、わざわざ以前の画風で制作をお願いするのはどうなのかしら…と思うところはありましたが、ラジッグさんご本人はいつも快く引き受けてくださっています。

そんな中、今の作風をご紹介したいと思ったきっかけは、あるお客様の「見ていると元気が湧いてくる絵ですね」というお言葉。形よりも、絵から伝わってくるものが大切と、今更ながらに気づきました。

PP065ラジッグさんは花や鳥をしっかりと観察し、花びら一枚一枚の微妙な表情を丁寧に描きわけておられます。

確かな技量が、匂い立つような、みずみずしい花の生命力となり、見る人に元気を与えてくれるのだと思います。

本格的な春はもうすぐそこ。

新生活を始めるお部屋に、春の風を呼び込んでみませんか。

詳しくは、《新作情報》春です!ラジック FLOWERSをご覧ください。3点追加。

 

2018.2.23

オレンジ色に暮れなずむ空

 

こんにちは、坂本澄子です。

今日はKepakisan(ケパキサン)さんのステキな新作をご紹介させていただきます!

 

昨年秋、ウブドのプリ・ルキサン美術館で2ヶ月に渡って開催された、アグンファミリーの作品展。ドイツ人画家シュピースの幻想的な作風を今に受け継ぐ、画家さんたちが大集結。会場は魅力的な作品にあふれていました。

その中で、優しいオレンジの色使いが目を引いたのが、Kepakisanさんの作品でした。

 

「しばらくご無沙汰している間に、しっかりと腕をあげられた」

そんな印象を受けました。

早速、「この作品と同じ色合いで」とお願いして描いていただいたのがこちらの作品。

 

Kepakisan_2A (1)

『オレンジ色に暮れていく空』KEPAKISAN 25x35cm

 

優しく一日が暮れていく時間。

牛を引いて帰途に着く農夫。

心身を鎮めてくれるムルカット(沐浴)

側では小さな男の子がおっかなびっくり手を差し出す。

静かなバリの風景。

 

沐浴については、あるお客様から

「バリ旅行では外せません。あの冷たいけど体が清められ新たなエネルギー行き渡る感じが大好きです!」

と教えていただいて以来、私も興味津々。今度ぜひトライしてみます。

 

Kepakisanさんには同じサイズでもう一点、棚田の朝の風景を描いていただきました。

近日2点同時入荷、どうぞお楽しみに!

 

2016.6.22

新作情報:ウィラナタ

こんにちは、坂本澄子です。

飯田橋にある東京メトロの忘れ物センターへ行ってきました。またまた、忘れ物大王です。東京メトロでの忘れ物はすべてここに集まるとあって10人待ちでしたが、3人の係員の方がテキパキと応対されてました。見ているといろんな忘れ物があります。私の前のお兄さんなんて、三味線。

私がホームのベンチに忘れたのはスケッチブックでした。あまり白紙ページは残っていなかったし、作品の構想をまとめるための下書きが大半ですから、いつもなら諦めるところですが、最後の方に家族の似顔絵を描いていたのです。小さくても私にとっては大切なもの驚いたのは、東京メトロ区間の往復の切符代を出してくれること。こちらの不注意でご迷惑をかけたのに。大事に預かってもらえて本当に感謝感謝です。

 

さて、もうすぐ夏。夏といえば夜。ということで、前回は幻想的な風景画に定評がある人気作家ウィラナタの「満月の夜に」をご紹介しました。満月の夜の祭礼という、同じテーマでありながら、雰囲気の異なる新作ができました。

20160619_80x60

「Fullmoon Galungan」Wiranata 90x60cm 油彩画

この絵のおもしろさは何といっても、見上げるほどのガジュマルの大樹です。バリ島の寺院には必ず大きな木があり、精霊を宿すと言われ大切にされていますが、このガジュマルは空中に垂れ下がった気根が独特な形を作り出し、ランプの光がそれを幻想的に浮かび上がらせています。

世界中のコレクターが新作を待つ、人気作家ウィラナタ。この作品も既に売約済みですが、ご注文制作を承ります。また、「バリアートショールーム」にはウィラナタ作品の在庫が2点ありますので、繊細で幻想的なタッチをぜひ実物でお確かめになってください。

お問い合わせはこちらからどうぞ。

<関連ページ>

ご注文制作の流れ・・・注文制作は高いと思っておられませんか?!

ウィラナタ特集ページ・・・完売作家ウィラナタの作品の魅力が満載!

2016.3.2

ウィラナタ新作情報

こんにちは、坂本澄子です。

3月ですね。いよいよ春ですね〜。私はこれまで花粉症ではなかったのですが、このところ鼻がムズムズ、くしゃみが止まらない〜。これはもしかして、ついに発症?!

一方、私のまわりには若い頃はほんとひどかったけど、年を追うごとに症状が軽くなっていると言う人がちらほら。そのひとりは「アレルギーは免疫の過剰反応なので、年齢とともに免疫力が落ちてくると症状も和らぐのだ」と言っていますが、もしそうだとすると、今頃発症する私って…。これは喜んでいいのかしら?!

変わらないと言えば、ウィラナタ(Gusti Agung Wiranata) 。笑うと今でも少年の顔になる、45歳にはとても見えません。今日はそんなウィラナタの新作をご紹介します。

山の上にあるお寺での祭祀を描いた作品。

12419124_939575762758902_7328816579436493577_o

向こうに見える美しい山はきっとアグン山。標高3000mを超えるバリ島で最も高い山で、その麓にバリ・ヒンドゥ教の総本山プサキ寺院があります。多くの参拝者で賑わう場所ですが、おすすめは早朝。ここが聖なる場所だということを改めて感じさせてくれる、厳かで静謐な空気に包まれています。

この絵に描かれているのは実在する寺院というよりは、神々の世界と人間の営みの世界とを、遠景と近景に対比し描き出したように感じられます。暖かみのある木洩れ陽は、ここ最近のウィラナタの新たな試み。霧にかすんだ下界が遠景と近景を繋ぐミスティな世界を作り出しています。

2、3週間前に完成し、絵の具を乾かしているところという、できたての新作ですが、なぜかサイン下の制作年は2015。ううむ、こちらもミステリアスです。

ウィラナタは国内外のギャラリー、コレクターから注文の絶えない人気作家のため、サイト掲載作品以外は注文制作でご要望にお応えしています(40x60cm 420,000円〜)。作品に関するお問い合わせはこちらへどうぞ。

また、3月12日(土)の「第7回バリアートサロン」ではガルーウィラナタ姉弟の作品を展示し、その幻想的な作品の魅力をご紹介します。詳しくはこちらをご覧ください。

 

2016.2.20

新作情報:ウブドがウブドだった頃

こんにちは、坂本澄子です。

今日は、お世話になった元上司の古希のお祝いに、友人宅(多摩川を望む高台のテラスがとっても素敵なんです)でBBQパーティです。食材は持ち寄り、私は母に頼んで、広島から殻付きの牡蠣をたくさん送ってもらいました。あの頃、一緒に仕事をした仲間たちとあの頃の気持ちに戻れそうです。

さてさて、近年バリ島も開発の波が凄まじく、ウブドの風景も様変わりしていますね。メイン・ストリート沿いにはブティックやレストラン、カフェが軒を連ね、田園地帯には次々とヴィラが。無粋なのは、夜も煌々と明かりのついたコンビニのやたら多いこと。

以前、ウブドを訪れた人が、あの懐かしい風景を求めて再訪すると、少しがっかりさせられるかも知れません。日本が失ってしまったもの。ウブドに来ればまだあると思っていたものが、同じように失われつつある現実を目の当たりにします。

ジャワ島などインドネシアの他の島々と比べて、いろいろな意味でとても豊かなバリ。経済的に豊かになることは決して悪いことではないけれど、バリの人たち自身はどう思っているのだろう。そんなことを考えていたら、久しぶりにウィラナタから連絡があり、新作を見せてもらいました。

4000kmを超えて私の思いがテレパシーで通じたのか(笑)、タイトルはなんと『Spirit of Bali – days gone by 』。さしずめ『バリがバリだった頃』でしょうか。1990年代、まだウブドらしさが残っていた頃の生活を思い出しながら描いたというのが作家の弁。

「ん?何だかいつもと少し違う」すぐにそう感じました。明るい黄緑のせいでしょうか?

『Spirit of Bali - days gone by』

『Spirit of Bali – days gone by』油彩/キャンバス 70x120cm

「光の感じと構図を変えてみたんだ」

なるほどと思いました。柔らかな木漏れ日が草の斜面を転がりながら描き出す模様。ピンと張り詰めるような神々しさが特徴のウィラナタ作品ですが、この絵にはむしろ温かさを感じます。

過ぎ去った時を思い出すとき、きっと彼の心の中を穏やかな風が吹き抜けていったのでしょう。いかにバリを愛し、失われつつある風景をここに留めようとしているか。言葉少ない彼に代わって、この作品が雄弁に物語っているように感じました。

この作品のお問い合わせはこちらからどうぞ。

<関連ページ>

ウィラナタ作品ページ

 

2015.12.19

大切な思い出と花束をアートで残す

こんにちは、坂本澄子です。

門出を祝福してもらうとき、結婚をお祝いしてもらうとき、誕生日を祝ってもらうとき…、人生のいろんな場面でお花をいただくことがあります。贈ってくださった方のあたたかい気持ちが込められた瑞々しい花たち。特別な人からいただいた花束だとなおさら、その美しさが永遠に続いてくれたらと思いますよね。

IMG_5104私は展示会などでお客様からお花をいただくと、一番綺麗なときに絵に描いて残しています。今回はそれをバリ島のプロの画家さんにお願いしてみました。ソキさんの『バリ島』をイメージした、色とりどりのお花がぎっしりとつまった大きな花束がモデルです。

制作はバリのアーティスト、ティルタさん。プルメリアや蓮など南国の花はお手のものですが、洋花がどんなふうに仕上がるか、楽しみにしていました。そして、出来上がったのがこちらの作品です。

 

IMG_6346

 

殺風景な白い壁がぱっと花が咲いたように明るくなりました。花びら一枚一枚まで細密に描かれ、オリエンタルな魅力に溢れる作品です。このサイズ(18cmx25cm)なら、ちょっとした場所に飾れ、目に入るたびに、エールを送ってもらっている気分になれますね。

また、例えばこんな場面で、奥様にサプライズ・プレゼントはいかが?

ある日曜日、「サークル活動の発表会があるから」と奥様がお出かけ。旦那様はお忙しいし、実はあまり興味がないので、わざわざ見に行くほどではないけれど、奥様が楽しそうなのは歓迎。「あぁ、行っといで」と 心よく送り出す。そして、「お花をいただいたちゃった」と、大喜びで帰宅した奥様を見て、「それはそれはよかったね~」と言いつつ、「しまった!こんなに喜ぶなら、花束くらい自分が贈ってやればよかった」と内心…。そんなとき、その花束を絵にしてプレゼントしてみませんか。旦那様の株も急上昇まちがいなし。

   ______________________________________________________
 

「バリアートショールーム」では、大切な思い出と花束を、絵にしてお届けします。写真をお送りいただくだけで、約1ヶ月後には「世界にひとつだけの絵」が完成です。 

  •  サイズ:18x25cm
  •  技 法:アクリル/紙
  •  価 格:12,000円(作品のみ)

額縁、マットはお好きなものを実費(3,000円〜)にてお選びいただき、額装してお届けします。別サイズ、キャンバスでの制作も承りますので、お問い合わせ、ご注文はこちらからお気軽にどうぞ。

ウェディング・ブーケを「永遠に枯れない花束」として新居に飾るのも素敵ですね。(写真はイメージです)

 IMG_6345 (1) IMG_6344 (1)

 

2015.11.11

新作情報 〜 ソキさんのアトリエから

こんにちは、坂本澄子です。

日が短くなりました、冬の訪れももうすぐですね。ライトアップされた街路樹の紅葉の美しさに見とれる秋深まる今日この頃。ソキさんのアトリエから新作情報をお届けします。

Jpeg

今年の新春特別企画の『バリ島屈指の人気作家の作品に登場しませんか』をご覧になったお客様からご依頼をいただき、ソキさんに”ある制作”をお願いしています。写真でソキさんが手にしているのが制作中の作品の一部なのですが。。。それについては、また改めてご紹介させてください。

ふと横をみると、描きかけの『バリ島』がありました。以前、描いてもらったものとはかなり雰囲気が違い、真っ青な海がとても印象的です。

Jpeg

『バリ島』は世界中から注文のたえない、ソキさんの人気作品のひとつですが、たとえ同じ構図であっても、色使いやモチーフを変えることで、世界にひとつだけの作品を作リ出す、それがソキさんのこだわりでもあります。この作品も注文に応じて描いているものだそう。

「バリアートショールームにも在庫として持っておきたい」

ふとそんな考えが頭をよぎりました。本物の絵が持つエネルギーを感じていただくためにも、実物がそこにあることはとても大切なことです。悩みました。

それでも、それは安易にすべきではないと思ったのは、海の色ひとつとっても、お客様それぞれのイメージがあると考えたから。バリ島が好きな人であればあるほど、思い入れも強いでしょう。そう考えると、お客様ひとりひとりにとっての『バリ島』をお届けしたいと思ったのです。

ソキさんのギャラリーの中を見て回ると、飾りやすい大きさの作品がありました。いずれもサイズは35x50cm、この作品が特に気にいりました。ピンク色の大地はソキさんの作品にはめずらしい色使いです。水紋に至るまで実に細かく描かれており、近づいて見ても、離れて見ても、いい作品だと思いました。(画像をクリックすると詳細がご覧になれます)

Jpeg

この他に新作がもう2点、いずれも額縁チョイスでお届けします。お部屋の雰囲気やお好みに合わせて5種類の額縁からお選びください。

 

 

2015.10.21

プンゴセカン新作情報

こんにちは、坂本澄子です。今年は秋が長くて、なんだか得した気分♪ですね。皆さまは秋の夜長をどんなふうにお過ごしでしょうか。私はケン(フレンチブルドッグ♂4歳)を連れて、いつもより長めにお散歩しています。虫の鳴く声を聴きながら歩く1時間、ちょっぴり心豊かになりますね。そんな芸術の秋にふさわしい新作10点をアップしました。

様々なスタイルが楽しめるのがバリ絵画の魅力ですが、私たち日本人の心の琴線に触れるのはまずはやはり花鳥画でしょう。そこで、プンゴセカン・スタイル(バリ花鳥画)から魅力いっぱいの作品をご紹介します。これ以外にも新しい作品がありますので、LABA, RAJIGの作品ページをチェックしてみてくださいませ!

<選べる額縁>
今回の新作は、額縁が選べる特典付き。手彫り彫刻入りの重厚なものからモダンでスタイリッシュなタイプまで5種類の中から、お部屋の雰囲気やお好みにあわせてチョイスしていただけます。ご注文を受けてから額装しますので、お届けまで2週間程度お時間をください。詳しくはこちらをどうぞ。

RP024

『ぶどうの実る森で』 LABA
アクリル/キャンバス 70cmx50cm  160,000円(税込)

果実をモチーフにした色鮮やかな背景は、LABA氏には珍しい色使いです。お部屋を明るくしてくれそうですね。

詳細はこちら

RP022

『蝶の舞う午後』ARSANA 
アクリル/キャンバス 50cmx40cm  30,000円(税込)

LABA氏の長男ARSANA氏の作品。父親を継いでプンゴセカンの伝統を継承しつつ、独自の世界を追求しています。ランを真上から見た構図がユニーク、モダンなインテリアにもよく合います。

詳細はこちら

RP023

『睡蓮と野鳥』ARSANA
アクリル/キャンバス 50cmx40cm  30,000円(税込)

同じくARSANA氏の作品です。
大輪の熱帯睡蓮が南国バリの空気でお部屋をいっぱいにしてくれそう。ご結婚や引越しのお祝いにもいかがですか?

詳細はこちら

RP025

『青いセキセイインコ』 RAJIG
アクリル/キャンバス 60cmx50cm  60,000円(税込)

欧米でも高い評価を誇るラジック氏の花鳥画。モダンな作風に転向した今も、画面から張り出すように描かれたこのタイプの作品は依然人気が高く、今回特別にご紹介しています。

詳細はこちら

 RP026

『ハイビスカスと野鳥』 RAJIG
アクリル/キャンバス 50cmx60cm  60,000円(税込)

中央から広がるように描かれた構図は離れた場所からも目を引きます。特にリビングにおすすめします。

詳細はこちら

 

<関連ページ>

LABA / ARSANA作品ページ

RAJIG作品ページ

プンゴセカン・スタイル(バリ花鳥画)

2015.1.17

ウィラナタ新作『満月の下で』を入荷

こんにちは、坂本澄子。

ウィラナタの新作が届きました。写真で見ていた何倍も素晴らしい作品です。

Wiranata 60x80 100%

ウィラナタ『満月の夜に – Fullmoon Galungan』
油彩/キャンバス 60cmx80cm

真っ先に目に飛び込んでくるのは山の向こうに昇った満月。その蒼白い光と水に映るもうひとつの月。幻想的なその光景は見る人を厳かな気持ちにします。

これは1960年代、村にまだ電気が届いていないころの情景で、石油ランプを使って灯りをともしています。とても重いので、これは頑健な成人男性の仕事だったそうです。人物の上半身が裸なのは、その頃のバリ島の風俗がそのまま表現されているため。

ブログ190_満月の下で篝火を持って水面を照らしている少年は、田うなぎや水中の昆虫を探しています。画家が自身の少年時代を思い出しながら描いた、最も思い入れの深い部分。

これらの暖かみのある光にほっとするような気分を味わい、その光が照らすところに視線を移すと、丁寧な描き込みによって、素足に触れる草の感触までが、伝わってきます。耳を澄ますと、上の田圃から流れ落ちる水の音、虫の鳴く声などが聴こえてきそうです。

画家のつけたタイトルは”Fullmoon Galungan”。ガルンガンと言えば、バリで最も盛大なお祭りですが、ここでは家族でしめやかに祝う祭礼としての一面が描かれています。日本語タイトルは『満月の夜に』とさせていただきました。

実物でしか伝わらないこの繊細さをぜひご覧になってください。1月23(金)・24日(土)の2日間、「幻想心象風景画 作品展」でどうぞ。

<関連ページ>

幻想心象風景画 作品展・・・有楽町線「銀座一丁目」駅から徒歩1分

ウィラナタ画家&作品紹介

 

 

2014.12.27

2つの光が映し出す幻想世界

こんにちは、坂本澄子です。暮れも押し詰まってまいりました。昨日が仕事納めだった方も多いのではないでしょうか。

ブログ186_満月の夜に3ウィラナタの新作『満月の夜に(仮題)』がついに完成しました。蒼白い満月が水面を照らし、幻想的に空間を映し出しています。そして、この絵にはもうひとつの光が。田圃の脇に置かれた祠を照らすランプと篝火の暖かみのある光です。

質感の異なる2つの光がひとつの絵の中に描かれることで、異なる時空間が共存するような不思議な感覚を覚えます。

「これは意図してそうしたのですか?」

思い切って画家本人に聞いてみました。

ブログ186_満月の夜に4

 

でも、彼は静かに微笑んだまま。まるで、どう感じるかは受け手次第と言っているようです。

月の満ち欠けと密接に暮らすバリ島では、満月は永遠の平安をもたらすと言われ、大小さまざまな祭礼が行われます。

この作品に描かれているのは、家族を中心とした比較的小さなもので、左側の祭壇に安置された聖水を使って祭事が行われます。右側の祠(ほこら)には、作物の実りを司る神様、デウィスリが祀られており、今夜は田植えが無事に行われるよう祈願する祭事が行われようとしているところ。

ブログ186_満月の夜に1祭礼の準備をするおとなたちに混じって、中央で篝火をかざして田圃を覗き込んでいる少年は画家本人です。田うなぎや水中の昆虫を捕まえた少年時代のワクワクするような思い出が、祭りの前の高揚感と重なり合っています。

 ウィラナタが最も影響を受けたというドイツ人画家シュピースも、ひとつの絵の中に複数の時空間を描きました。この作品にもそんなニュアンスが感じられます。

ガルーの新作入荷とちょうどタイミングが合いました。そこで、新作2点を含む2人の画家による幻想心象風景画の作品展を行うことにしました。

1月23日(金)、24日(土)の2日間、場所は夏にウィラナタの新作鑑賞会を行った銀座のRONDOです。

この作品、あなたの目にはどう映るか、ぜひご覧になってくださいね。

 <関連ページ>

ウィラナタ 画家と作品紹介

ガルー 画家と作品紹介

ドイツ人画家シュピース 現代バリ芸術の父とも呼ばれ、バリ絵画に最も影響を与えた西洋人のひとり

 

1 / 3123