伝統絵画 vs モダンアート
こんにちは、坂本澄子です。
ゴールデンウィーク突入ですね。このところ暖かい晴天が続いており、どこかへ出かけたり、まとまった時間をとって何かやってみたくなるような気分です。みなさまはいかがお過ごしですか。
さて最近、抽象画に関する話から、伝統絵画 vs モダンアートについて考えさせられることがありました。今日はそのお話を。
その人のお名前はKさんとしておきましょう。小柄でかわいらしい感じの姿からは想像できないような、エネルギッシュな抽象画を描く作家さんです。昨年はビビッドな赤を基調にした200号の大作で、東京都知事賞を受賞されました。個展に伺うと、大きな作品がずらりと並び、気持ちが高揚してくるほど。
そんな憧れの女性でもあるKさんとお話をする機会があり、以前から抱いていた抽象画についての疑問を投げかけてみました。実は、抽象画の真似事をしてみたことはあるものの、描いている本人もいまひとつ手応えがなかったのです。
「いつもどうやって作品の構想を練っておられるんですか?」
Kさんの場合、いつも母と子を最初に描くのだと話してくださいました。
「今回は子供は4人にしよう。お兄ちゃんと弟がちょっとケンカしてて、お兄ちゃんが手を出して、お母さんはたしなめるように二人を見てる。そこで、一番上のお姉ちゃんが…」
なんて、ストーリーをふくらませて色と形で描いていく。そのうちに、そこからどんどん絵が進化していくのだそう。最終的には、最初に描いた母と子は、上から塗り重ねた絵の具で見えなくなってしまうのだそうですが、原点としての作家の思いは、作品全体を貫くテーマになっているというわけです。
「絵が自ら動いていく感じで、楽しいでしょうね」
そう思うようなワクワク感がKさんの絵にはあります。
バリ島でも、抽象画やモダンアートを描く若いアーティストが増えてきました。そんな作品を見ていると、ニューヨークのギャラリーで見るものと、表現上それほど大きな違いはありません。土地柄というよりも、作家個人のメッセージや個性が前面に出ているからでしょう。冒頭にご紹介したKさんのように、画家それぞれに工夫された制作スタイルがあり、そこから生み出される作品の魅力があります。
しかし、「バリアートショールーム」で扱っている作品は、それとはある意味対極にあります。作家自身の個性というよりも、伝統的に培ってきたテーマや技法、その背景にある世界観・思想など、集団としての文化が表現されているからです。そこには、私たちが忘れかけている大切な何かがあると思い、この「バリアートショールーム」を立ち上げました。(このあたりの経緯はプロフィールでもご紹介しています)
モダンアートは扱わないの? 日本人作家の作品は?と訊かれることもありますが、まだしばらくこのテーマにこだわってみたいと思います。
というわけで、バリ絵画の代表的なスタイル50点を一堂に展示する「春のバリ絵画展」、5月18日(月)から23日(土)まで、東京・京橋のK392ギャラリーで行います。今日ご紹介したような私の思いを感じていただければ幸いです。
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士業オフィスにおすすめのアート
こんにちは、坂本澄子です。
バリ絵画の主要スタイルを全〜部ご覧になれる「春のバリ絵画展」、ご案内はがきが出来上がりました。会場への地図もついていますので、当日お持ちになると便利です。ご希望の方はこちらからご請求くださいませ!
今回もバリ絵画の魅力をたっぷりお伝えしたく、ひとりでも多くの方にご来場いただき、厳選した50点をご覧いただければとても嬉しいです。個人のお客様はもちろん、士業を開業されている方のオフィスにもバリ絵画がおすすめなんです。
オフィスにバリ絵画?、ちょっと意外に思われたでしょうか。 法律事務所、税理士事務所、司法書士事務所…、いずれもモダンアートが似合いそうな場所ですよね。実際、私がお世話になった事務所も、ビビッドな色彩の抽象画を飾っておられました。
確かに切れ者の弁護士さん、有能な税理士さんにぴったりのイメージですが、依頼する側から見ると、何かと重〜い問題を抱えて頼って行く場所。特に初めて訪ねる場合、ちょっと敷居が高い感じもしますよね。
以前、バリ絵画のあるオフィスでご紹介した京橋の薬袋税理士事務所さまもまさに同じことを考えておられました。南国のサロンにお迎えするような気持ちで、お客様に向き合いたいと、オフィスにバリアートを選ばれました。その意外性がお客様の気持ちをとらえ、繊細な暖かさが信頼関係作りに一役買っているそうです。
という訳で、今日は士業オフィスにおすすめの作品をご紹介します。いずれも美術館所蔵の一流作家による作品で、ひとめでいい絵であることがわかります。これなら、絵画に造詣の深いお客様の前でも恥ずかしくありませんよ。
作品詳細は各画像をクリックしてご覧ください。
「朝のセレモニー」GALUH |
「椰子の実の収穫」GALUH |
「光の風景」WIRANATA |
「少年たちの情景」LABA |
「ウィシュヌとガルーダ」ARIMINI |
「神々に捧げる舞」DJULJUL |
これらの作品は、5月18日(月)〜23日(土)の「春のバリ絵画展」で展示します。緻密な描写と繊細な色使い、ぜひ実物でご確認ください。
年に2、3度見たくなる絵
こんにちは、坂本澄子です。ようやく春らしいお天気になってきました。つい数日まで外出にコートが手放せなかったのに、もう藤やつつじが咲いているのには驚きました。自然は私たちの気づかないところで、着実に次の季節の準備をしているんですね。
最近、「絵とはこんなつきあい方もできるんだ」と思ったできごとがありました。
今年1月、ある公募団体の展示会で、一枚の絵が目にとまりました。壮年期の白人女性をモデルにしたその作品は、沈んだ色の背景に溶け込むような淋しさ、孤独、不安といったものが感じられ、新春らしい華やかな作品が多い中で、そこだけ違う空気が漂っていました。
私がその絵をじっと見ていると、会員のFさんが近づいて来られて「その絵、どう思う?」
適当な言葉が見つからず、「ええ…」と濁していると、
「側に置いておきたくなるような絵だよね」
確かにとても気になる作品ですが、リビングに飾るには…と思い、黙ってしまいました。そしてつい先日、Fさんとたまたまお会いする機会があり、またその絵の話に。
「◯◯先生の絵、覚えてる?」
すぐに何のことかわかり、「ええ」とだけ返事をすると、「あの絵をどう思う?」
また同じ質問です。
「リビングに飾るにはちょっと重い…ですよね」
「不安そうな顔だしね。でも、年に2回か3回、何かあったとき、そっと出して見たくなる絵だと思わない?」
意外でした。Fさんはかわいいお孫さんが3人もいらっしゃり、ご家族がよく見に来ておられました。写実的なとてもいい絵を描かれ、大きな賞を受賞されたばかりで、順風満帆の人生のように思えたからです。人の心の奥深くまでは窺い知ることはできませんが、もしかすると、あの女性が抱えているものに対して、身につまされるようなシンパシーを感じておられたのかも知れません。
絵はお部屋に飾れるだけでなく、心の部屋の中にも飾れるものだと感じたできごとでした。そんな絵に出会えると、またひとつ人生が豊かになりますよね。
さて、5月18日〜23日、バリ絵画の様々なスタイルから50点を厳選しご覧いただきます。これまでバリ絵画でイメージされていたものとはひと味もふた味も違う作品に出会えるかも知れませんよ。詳しくはこちらをどうぞ。
幻想的な南国の田園風景を描くアグン・ファミリー
こんにちは、坂本澄子です。
南国の田園風景を題材に、幻想的な淡い色使いがほっとした気分にさせてくれるシュピース・スタイル。いつ見てもいいですよね〜。いつかはクラウン(すみません、古くて…^o^;)ではありませんが、トップアーティストである、ガルーやウィラナタの作品をいつかは手にしたいと思っておられるファンも少なくないのでは。そんな方々へ朗報です。今日は、お求めやすいお値段でその魅力が味わえる、アグン・ファミリーの実力作家たちの作品をご紹介します。
アグン・ファミリーはバリ島の名家。グラカカ、ガルー、ウィラナタなど、著名な画家を輩出し、バリ島の美しい田園風景を描く実力作家を多くかかえています。なかでもお勧めはケパキサン氏(KEPAKISAN)の作品。兄ウィラナタと同じアトリエで制作を行う氏は、様々な刺激を受けながら、独自の作風を切り拓いている若手アーティストです。
では、さっそくその作品をご覧ください。画像をクリックすると作品詳細へ。
『夕焼けの風景』KEPAKISAN アクリル画 26cmx22cm 44,000円
夕暮れの空気感を表現するのに、淡い紫を使うのが氏の作品の特徴。やさしい色使いに思わず気持ちもなごみます。A4より少し小さめの26cmx22cm、お気に入りの場所に気軽に飾れるサイズがいいですね。お値段もこれなら!
そのケパキサン氏の作品もここ数年、現地の絵画オークションでの取引価格が上がり始めています。こんな素敵な作品がこの値段で買えるのも今のうちだけかも。どうぞお早めに。
お次は、兄弟たちの従兄弟にあたるグデ・グラー氏(NGURAH GEDE)の作品。シュピース・スタイルの中でもモダンアートに近い作風です。手前の白いイヌと供物を頭に載せた女性から徐々に奥へと、見る人の視線を誘う工夫はさすがです。異時空間が共存するシュールレアリズムを思わせる作品です。(画像をクリックすると作品詳細へ)
『バリ島の農村生活』NGURAH GEDE アクリル画 35cmx30cm 33,000円
春のバリ絵画展では、お求めやすい価格帯の作品をまだまだたくさんご用意しています。この機会に「本物の絵のある毎日」を始めてみませんか。
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春のバリ絵画展 5月18日(月) 〜23日(土) @東京・京橋
シュピース・スタイル ドイツ人画家シュピースの幻想的な作風を今に受け継ぐスタイル
春のバリ絵画展 この50点がすべて見れます
こんにちは、坂本澄子です。4月にしてはちょっと寒い毎日が続いていますが、お元気でいらっしゃいますか。
春のバリ絵画展「本物の絵のある毎日を始めませんか」、1ヶ月後に近づいてきました。この展示会の目玉は何と言っても、バリ絵画のあらゆるジャンルの作品50点を一堂に見れること。日本ではなかなか見ることのできない種類の作品もあります。特に今回はバリ絵画の専門店「アートルキサン」さんの協賛により、神話画、細密画、風俗画などのバリ島の伝統絵画も充実させました。
バリ絵画は14世紀頃にお隣のジャワ島から渡来した知識階級がもたらした文化から、ワヤン(影絵芝居)の人形美術として誕生しました。神話の場面を描いた当時の手法が今に受け継がれるカマサン・スタイル、オランダ統治下にあって西洋美術の影響を受けずに独自の発展を遂げたバトゥアン・スタイル、さらにそれが細密化したクリキ・スタイルなど、代々世襲で受け継がれてきたバリ島ならではの世界観がお楽しみいただけます。また、バリ絵画のルネッサンスとも言われるウブド・スタイルは、バリの庶民の伝統的な生活が忍ばれる風俗画が描かれており、いずれも「神々の島」の奥深い魅力が満載です。
ちょっとした場所に飾れる小さなものから、リビングを彩る大きなものまで、サイズ、形状、額縁も色々ありますので、会場でじっくりご覧になってください。
【期間】5月18日(月) 〜 23日(土) 12:00〜19:00(最終日は17:00終了)
【場所】K392ギャラリー 東京都中央区京橋3丁目9−2 プラザ京橋ビル1F 地図
では、その50点を一挙公開しま〜す。 写真は作品の一部分を表示しています。(売り切れご容赦ください)
ちょっと不思議な世界 ひとつの絵に異時空間
こんにちは、坂本澄子です。ここ数日の寒の戻りに、一度納めた厚手のコートをまた引っ張り出しました。この週末は暖かくなってくれるといいですね。
さて、今日は少し私事を含めておつきあいくださいませ。
バリ絵画に最も影響を与えた外国人のひとり、ドイツ人画家ヴァルター・シュピース(Walter Spies)の不思議な作風に魅せられて、没後70年以上経った今も、バリ島にはシュピース・スタイルと呼ばれる幻想的な風景画を描き続ける画家たちがいます。
それらの作品の一番の特徴は、画家自身を風景の中に置き、その目を通じて見た風景を描いていることです。それによって、見る人もまた、同じ風景の中にいるように感じます。例えば、『光の風景』でウィラナタは、右手前に立つ青年として自身を表現しました。私たちは彼の五感を通じて、傾きかけた陽のまぶしさやけだるい暑さ、水田の青臭さまで感じているわけです。(画像をクリックすると作品詳細がご覧になれます)
そして、もうひとつの特徴が、ひとつの絵に複数の異時空間を描くことです。シュピースは『風景とその子供たち』『鹿狩り』といった作品の中で、木立や水を使って画面を分割しましたが、ガルーの『朝のセレモニー』では、中央に高い椰子の木を置くことで、緩やかな分断を作り出すことに成功しています。(画像をクリックすると作品詳細がご覧になれます)
そういった不思議な感じが何とも好きで、私自身もいつか身近な風景を題材に描いてみたいと思っていました。そして、ある写真にヒントを得て、最近描いたのがこちらです。
実は、この画面分割の技法、源氏物語などの絵巻物で私たちもよく目にしているんですよ。多くは物語の場面が雲によって区切られていますね。このやり方はバリ島でも『ラーマヤナー』など神話を描く際によく用いられました。シュピースはおそらくこの技法をバリ島滞在中に見て、自身の絵にも取り入れたのではないでしょうか。互いに触発されつつ、また新たなアートが生まれて行く。ちょっと素敵ですね〜。
先程の私の作品は16日(木)まで開催中の東京中美展(新宿世界堂6Fのギャラリーフォンテーヌ)に出品しています。入場無料なので、もしお近くに行かれることがありましたら、覗いてみてくださいね。優秀賞をいただいちゃいました^o^
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春のバリ絵画展 5月18日〜23日 サイト掲載作品50点すべてがここに
熱帯の森へようこそ!
こんにちは、坂本澄子です。
先週土曜日に、春のバリ絵画展に展示する作品が届き、成田に通関手続きに行ってきました。東京税関成田出張所のすぐ横には大きな桜の木が植わっており、花冷えのする午後、時折吹く冷たい風に花びらが雪のように舞っていました。その美しさに見とれる余裕もなく、寒っ!まだまだ油断できません(笑)
とは言いつつ、バリ島から20点が届き、気持ちは一気に夏の気分です。春の展示会『本物の絵のある毎日を始めませんか』では、さまざまな種類のバリ絵画をたっぷりとお楽しみいただきますよ〜。
バリ絵画の主要スタイルの特徴は、下表のスタイル名をクリックしていただけるとご覧になれます。ご興味のあるものがありましたら、ぜひ併せてお読みください。
スタイル | 点数 |
ウブド・スタイル(バリ風俗画) | 3 |
カマサン・スタイル(古典絵画) | 1 |
クリキ・スタイル(細密画) | 5 |
シュピース・スタイル(幻想風景画) | 10 |
バトゥアン・スタイル(伝統絵画) | 3 |
プンゴセカン・スタイル(熱帯花鳥画) | 12 |
モダン・スタイル(コンテンポラリー) | 8 |
ヤングアーティスト・スタイル(極彩色ポップ) | 8 |
TOTAL | 50 |
さて、今日ご紹介するのは花鳥画の鬼才RAJIG氏の『BALI BIRD PARK』です。「バリアートショールーム」の開設当時から、バリ島直送商品としてウェブに掲載しておりますが、アクセスの多い人気作品。そうとなれば、ぜひ実物をご覧いただきたいと、この度取り寄せました。(画像をクリックすると作品詳細がご覧いただけます)
『BALI BIRD PARK』 RAJIG アクリル画 65cmx80cm 107,000円
実際にこの絵を前にしますと、色とりどりに咲き乱れる花々、鮮やかな南国の鳥たち。まるで人生のプラスの側面を凝縮するような、ポジティブなエネルギーをいっぱいもらえます。RAJIGならではの繊細な羽根や瑞々しい花の描写は、触ってみたくなるようなリアル感。ゴージャスなゴールドの額縁がモダンなリビングにもぴったり。
RAJIG氏の現在の画風は、花弁をキャンバスいっぱいに鮮やかな色彩で描くモダンなものに変わってきています。かつて日本画家の田中一村に傾倒し、ジャポネスクな作風だった頃の作品が大好きで、「バリアートショールーム」でも扱って人気を博しました。その頃の貴重な作品です。
ところで、バリ島にあるBali Bird Parkはご存知ですか?南国の野鳥を自然に近い形で楽しめるテーマパーク。手入れの行き届いた2ヘクタールに及ぶ緑豊かな広大な園内は、まるで熱帯のジャングルのよう。そこでインスピレーションを得て描かれたこの作品で、常夏の気分を味わってみませんか。
ご希望の方には展示会に先行してご覧いただくこともできますよ。お問い合わせはこちらからどうぞ。
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あなたにぴったりの注文制作はいかがですか?
こんにちは、坂本澄子です。
目黒川から桜便りをいただきました。覚えておられるでしょうか、昨年、「男子禁制。バリ絵画のあるサロン」で取材に伺ったプライベートサロンMatilda様です。あの時は冬の蒼いイルミネーションが幻想的でしたが、今はサロンの窓をあけると春爛漫。一面、薄紅の世界が広がっているそうです。いながらにしてお花見ができるなんて、ほんと羨ましいですね。
Matilda様には熱帯睡蓮画をお求めいただき、2点並べてサロンに飾っていただいています。お客様からも好評とのことで、カタログをご覧になったお客様のおひとりから「こんな注文はできる?」とご相談をいただきました。
カタログに載っていたのは写真の作品。熱帯睡蓮の流れるような曲線と文鳥の愛らしさが気に入られたそうですが、背景はMatildaにあるのと同じゴールドにしたいとのこと。インパクトありますものね。さっそく画家にオーダーし、お待ちいただくこと3週間、イメージ通りの作品ができあがりました。
ところが…、油彩画のこの作品、十分に乾燥して出荷したつもりでしたが、日本への移送中に他の荷物に圧迫されたのか、絵の具が保護用のシートに圧着し、一部がはがれてしまったのです。急いでバリ島に送り返し、画家に修理を依頼したところ「もう一枚描き直すよ」
お客様をお待たせしてしまいましたが、「描き直してもらってさらによくなった」と喜んでいただきました。基本的には同じ図柄なのですが、一点物ですから、ひとつずつに作品の顔があります。
確かに、描き直した作品の方が、睡蓮の茎がよりしなやかで、動きを感じます。水色の睡蓮と青い文鳥、ブルーの濃淡が効いてますね。
4000kmの旅をして届く作品ですから、何度かこういったトラブルを経験しました。作品をお客様に喜んでいただきたいという思いは画家も私も同じです。その時々の状況に違いはあれど、このように頭の下がるような対応をしてくれた画家は少なくありません。
注文制作は高いのではないかと思われるお客様もありますが、同じ画家であれば、サイズあたりの単価は同じなんですよ。管理費用として10%だけ頂戴しています。期間が1ヶ月を超える場合、制作の進行状況を写真付きでご報告します。
ちょっと安心していただけましたか^_^ SOLD OUTの作品等をご覧になって、気に入られたものがあれば、注文制作をされてはいかがでしょうか。サイズや額縁もお部屋にあわせられますよ。豊富な作品写真を元に、お客様のイメージ作りからお手伝いします。
お問い合わせはこちらからお気軽にどうぞ!
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手元でそっと愉しみたくなる…細密画の魅力
こんにちは、坂本澄子です。4月ですね。春です。春です。
街を歩くと、東京は桜がほぼ満開です。まぁるく球のように咲いているのもあれば、濃いピンクの枝垂れ桜もあり、つぼみが房のようになっているものもあります。そして、どれもそれぞれの美しさがありますね。
さて、今日は小さい絵の魅力です。
小さい絵と言えば、ちょっとした場所に飾れるお部屋のインテリアとしてのよさに目が行きがちですが、それに加えて、見応えのある作品をご紹介します。お手元に置いてじっくり見ていただきたい丁寧な手仕事による細密画です。
まず、最初の作品がこちら。パソコンのモニターでご覧になっている方は、それがほぼ原寸大(14cmx22cm)です。描かれているのは聖獣バロンと魔女ランダ。村の祭りのひとこまが小さな絵の世界の中で生き生きと表現されています。
『細密画チャロナラン』MUSNA アクリル画 14x22cm 22,000円
その昔、どこまで細かく描けるかを競ったクリキ村の若い画家たち。それがきっかけとなって、今では「細密画と言えばクリキ村」と言われるほどの伝統芸術に発展しました。細かく下絵を描いた後、墨で陰影をつけて、その上に彩色。惜しみなく時間と愛情を注ぎ込んだ作品です。
お次は2月18日のブログでもご紹介した学問と芸能の神様サラスワティです。こちらも25cmx16cmと珠玉の小品。
細部を見ていただくために、左の拡大写真(部分)をご覧ください。飛天光(後ろにある後光みたいなもの)に描かれた蔓草模様、女神の着衣の模様の繊細な美しさなど、それはもうため息が出るほどの上質さ。時々、そっと取り出しては幸せな気分にひたる。そんな愉しみ方をしたくなる作品です。(全体写真は画像をクリックするとご覧になれます)
『細密画サラスワティ』ATA アクリル画 25cmx16cm 22,000円
最後はヒンドゥ教の神様ガネーシャ、象の頭を持った姿が特徴的ですね。上のサラスワティと同じサイズ、同じ額縁ですから、並べて飾っても統一感が出せます。
『細密画ガネーシャ』ATA アクリル画 25cmx16cm 22,000円
5月18日〜23日の春のバリ絵画展では、小さな絵のコーナーも充実させます。小さくても、それぞれの世界がぎゅっと凝縮された濃密な作品たち、どうぞお楽しみに。もちろん、これらの作品は今すぐウェブでご購入いただくこともできますよ。
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春のバリ絵画展 バリ絵画の主要スタイルから50点を一堂に展示
クリキ・スタイル 他にも細密画の作品があります
サラスワティ 学問と芸能の神様